7592 クマちゃんシール
歌川広重の作品などを展示している栃木県那須郡にある那珂川町馬頭広重美術館が、いまちょっとした話題だ。
建築家隈研吾が手掛けたこの美術館を覆う庇が、開館から24年が経過してボロボロになっているという。
伝えられる映像などで見ると、確かに腐食が進んでいて折れてしまっているところもあった。
そういった部分の改修に3億円もかかることが判明し、大きな問題となっている。
老朽化の原因について、当の本人は「木を守るための保護塗料が現在のものと比べて性能が低かった」としているが、これはどうだろう?
もし本当にそうなら、そんな塗料を採用したことについての責任はなかったとでも言うつもりなのか?と思ってしまう。
20年ちょっとでボロボロになってしまうかもしれないなんて建物になってしまうなんて、依頼する側にとって不安しかないではないか。
一方、その依頼した町側にも問題はなかったのかとも思う。

この美術館の設計を依頼する条件として、維持コストについてきちんと触れていたのだろうか…という疑問がある。
そもそも、これほどボロボロになる前に、なぜもっと早く手当てできなかったのだろうかという疑問もある。
奇抜なデザインを維持するためのコストをどれだけ見積もっていたのか?
依頼する際、維持コストの見通しまできちんと算出させていただろうか。
隈研吾デザインの建物はびっくりするくらい多い。

まだまだあるはずだが、自分が訪れたところだけでもかなりある。
彼の手がけた建物に対して「木造建築というよりも、木を表面に貼る『木のデコレーション』のような印象」といった評価もある。
これを”クマちゃんシール”と揶揄されているという話は、笑ってしまった。
維持についての見通しを考えず、建築家の知名度とデザインだけに飛びついてしまったことが、そういったトラブルを招いた…と言ったら、ちょっと言い過ぎだろうか。

