シルバー川柳ベストセレクション/公益社団法人全国有料老人ホーム協会・ポプラ社編集部
- シルバー川柳ベストセレクション
- 公益社団法人全国有料老人ホーム協会・ポプラ社編集部
- ポプラ社 (2021/11/4)
図書館で何気なく手に取った。
毎年開催されている「シルバー川柳」の公募が2021年で20周年を迎えたという。
本書は入選作の名から、さらに選りすぐりの傑作選。
よくニュースなどで取り上げられるので、見たことのある句も多かった。
後半はコロナ禍で選ばれた作品。
ソーシャルディスタンスや、テレワーク、マスクなどの言葉が登場する。
まさに時代を映し出しているなと思った。
「川柳達人にきく!」というコラムで、どのようにしてシルバー川柳を考えるのかということを”達人”に尋ね、そのノウハウが紹介されているが、そのひとつが、「シルバー”あるある”+流行りのキーワード」で句を考えるということだった。
たしかに、こういった組み合わせであれば、そりゃあ時代を映し出すことになるよなぁ…と思う。
いろいろと笑わせてもらったし、いろいろと時代を感じさせる句も多かったが、他の何よりも一番心に残ったのはこの句だった。
「老いるとはこういうことか老いて知る」
自分にとって、ずっと先のことに思えた”シルバー”の世界がもう目の前…というか、最近は、一部足を突っ込んだ感じになりつつあるように感じることが多い。
自分の身近でも実感することも増えた。
ときとして、つらく悲しく感じることもある。
”老い”というものは、絶対に避けられるものではなく、誰もが共通してやってくるものだ。
だからこそ、こうした機会などを通じて、できるだけポジティブにとらえられる気持ちを持てるようにすることが大切なのかもしれない。