6714 その自信はどこから?
傘下のみずほ銀行でシステム障害が相次いだみずほフィナンシャルグループの社長がインタビューに応じて、こんなことを述べたそうだ。
みずほは対等合併にこだわった第一勧業、富士、日本興業の旧3行意識が強いとも言われ、これが一連のシステム障害の遠因になったと指摘されている。木原氏は「(旧3行意識は)全くない」と否定し「(どの銀行の出身かを)考えている余裕はない。役員を含めて適材適所で決めている」と述べた。
まぁ、立場上、そう言うしかないのかもしれないが、“全くない”なんて全否定してしまうあたりが、かえって不安になったのは自分だけではないだろう。
以前から旧3行意識が最大の問題とされ、これまでもさまざまなメディアでも取り上げられているにもかかわらず“全くない”と言い切ってしまったのだ。
むしろ、旧3行意識が問題だったという、過去の経験から学んで次に活かす…といえばいいのに、“無視”を決め込んでいるのだ。
旧3行意識の対策は取らないと言っているに等しい。
このインタビューを見た人は誰もが「あぁこれはまたトラブルが起きるな」…と、思うだろう。
タイトルに「自信」とあったから、いったいどいうところで自信をつけたのか…と思ったら…
(対応策を)練ってきた自信が、やれるという自信につながっている
あまりに言っている意味が分からず、何度か読み返してしまった。
つまり、対応策を練ったことが自信につながっているというのだから、本当に意味がわからない。
百歩譲って対応策が自信につながるとしても、その対応策を練るにあたっては旧3行意識の存在を無視しているのだから、今後間違いなくトラブルを起こすのは必然と言えるだろう。