[社会の窓]いたたまれなくなってくる光景
高輪ゲートウェイ駅では、さまざまなロボットが活躍しているが、もっとも知られたロボットといえば、Pepper(ペッパー)だろう。
登場当初は、かなりあちこちのメディアで取り上げられ、実際、街で目にする機会も多かった。
これまで店頭にいたPepperと何回か会話してみたが、どうにも噛み合わないことばかりで、役に立ったという記憶がまったくない。
少しずつ街から見かけなくなり、たまに電源すら入れてもらえず、裏で肩を落としているPepperもいる。
そして、わずかに稼働しているPepperといえば、あいかわらず元気よく周囲に語りかけているのだ。
朝の高輪ゲートウェイ駅は、街開きはまだまだ先だが、近くに通勤する乗降客の姿はそれなりにある。
駅のコンビニに入る人もそれなりにいるが、そうした人たちにかたりかけ、それに誰も相手しない様子を見ると、本当にいたたまれなくなってくるのだ。
相手は“ロボット”なのに、こうした気持ちになってくるというのは、彼がそれなりに優れたロボットであることの証拠なのだろうか?