もっと残念な鉄道車両たち/池口 英司

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もっと残念な鉄道車両たち/池口 英司

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もっと残念な鉄道車両たち
池口 英司
イカロス出版 (2020/3/27)

本書は「意欲的な設計コンセプトの下に開発されながら、さまざまな事情によって真価を発揮することなく消えていった(鉄道)車両」を紹介していて、前作の続編にあたるそうだ。

昔から鉄道好きで、いろいろと興味はあるが、あらゆることを網羅できているわけではないので、こうした、曰く付きであったり、諸般の事情によってメジャーになりきれなかった…など、記憶はあっても詳細についてはよく知らない車両が紹介はありがたい。

ただ、車両の写真は見開き白黒の1ページだけなのもちょっと物足りないし、東京都交通局12-000形(都営大江戸線)の“残念な理由”が都営地下鉄の4路線のすべてが規格が別々になってしまったことだったり…と、ちょっと“?”というところもあった。

また、近鉄10100系では「10100系を追いやる形になった30000系も今はなく(p.107)」となっていたが、30000系は今も現役だったり、東武1800系では「このグループは改造を受けた後も1800系を名乗り続けており、恵まれた第二の人生とでも呼んでみたくなる歩みを見せている。(p.156)」となっていたが、すでに全廃されていたり…と、ところどころに明確な誤りがあるのが、とても“残念”だった。

Posted by ろん