4211 1本の木にスズメが集まる不思議
夕方から夜にかけて、街を歩いていると、ときどき、やたらとスズメの鳴き声がする木を見掛けることがある。
鳴き声だけでも、すごい数のスズメがいることは容易に想像できるけど、その数は、十数羽レベルではく、百羽は下らないレベル。
薄暗くてよくわからないけど、押すな押すなの密集ぶり。
止まる場所がなくて、ホバリングしているスズメもいるし、はみ出して落ちそうになっているのもいる。
こんな大賑わいになっているのを見ると、つい、してみたくなることがある。
大騒ぎしていたスズメたちが、ビックリして、一転、神妙になる。
鳴き声も小声に…
ゴメンね。意地悪をして。
しばらくすると、またさっきの驚きを忘れてしまったかのように、また大騒ぎを始める。
それにしてもなぜこの木なのか?
木はそこだけじゃないのに。
彼らを引きつける魅力があるのだろう。
そもそも、彼らはいったい何をしているんだろう? なぜ集まるのか?
調べてみると、これは、集団塒(ねぐら)というらしい。
以前読んだスズメの本の著者のサイトにたどり着いた。
また集団塒は、スズメばかりでなく、ムクドリやツバメなど、他の鳥でも見られる習性らしい。
いろいろ調べてみたのだが、実は、完全には解明されていないようだ。ただ、ある程度、意見は揃っている。
・多くの個体が集まれば天敵をいち早く発見できる
・天敵に襲われたときに逃げきれる確率を高くする
という説が一般的だが、なかには、餌が十分とれて元気な鳥に付いていく鳥がどんどん集まって、結果的に、餌のありかの情報が伝わり、集団化するという、興味深い説もあった。
身近なこんな現象ですら、実はよくわかっていない…なんて…。
自分の身の回りは、実は知らないことだらけ…なのかもしれないなぁ…なんて思った。