3555 Nのカバンと夏休み
小学生も夏休みに入ったためか、今朝、家を出るとき、ランドセルを背負った子どもたちの姿が見えなかった。
いつものように地下鉄に乗ると、ふだんは乗ってこない子どもの姿があった。
背負っていたのは「N」のロゴの入ったカバン。
夏期講習だろうか?
夏休みに入って早々、さっそく塾に通わなければならないんだろうか?と、複雑な思いで、そのカバンを見てしまった。
自分が小学生のころは…なんて話は、何の価値もないのだろうけど、夏休みは、本当に、“夏の休み”だった。
夏休みの友とか、朝のラジオ体操、日記、自由研究など、やるべきことはたくさんあったが、逆に言えば、“それしか”なかった。
だから、時間がいくらでもあったし、何をしても自由だった。
それは、おそらく、二度と過ごすことできない懐かしい経験だ。
Nのカバンの子どもたちは、当然ながらそんな夏休みを過ごすことはないわけで、ちょっとかわいそうにも思う。
公立中学で先日の事件のようなことが、日常的に起きているかもしれない…となれば、いま頑張って、私立の中学校を狙おうという気持ちにもなるだろう。
なんとも言えない気分だ。