1557 横書きの秘密

定点観察

横書き登場…意外と今までこんな本はなかった 前回の二番搾りで、横書きの不思議について書いたが、そのコメントで横書きの歴史について書かれた本をてらをから教えてもらい、早速読み始めた。
 読み始めてから早々に、驚くべき事実が明らかになってきたので、ここでちょっとだけ紹介したい。

 縦書きや横書きといった文字の配列の方向のことを「書字方向」というらしいが、たいていの言語は、縦書きや横書きどちらか一方しかできないことが多いが、日本語はどちらも可能である。でもこれは世界的に見てきわめて珍しいらしい。中国語や朝鮮語などで用いられる横書きは日本語の影響を受けたものらしい。

 まず意外だったのは、そもそも日本語には縦書きしか存在しなかったという事実。そして右から左へ読み、書くという考え方は、もともとは、一行一字の縦書きから始まっているのだという。右から左へ読み進むのは、一行が一文字だけの縦書きで行が移っているからなのだ。

 なるほど右から左に書くのはそういう背景があったからなのか…と、すっきりわかって嬉しくなった。その後、左から右へ…と変化するのは、やはり西欧の言葉に影響を受けたのはもちろんだが、比較的早い時代から、楽譜や、数字を扱う簿記などに合わせて左から右へと読み書きする方法が見られるというのは、もっともな話だ。

 …ということで、まだ半分くらいしか読んでないが、ずいぶん長い間気になっていたことが解決しつつある過程の真っ最中で、ワクワクする。また何か進捗があったら報告したい。

Posted by ろん