1551 二子山親方の死

定点観察

 周りがとやかく言う話ではないと思うけど、やはり寂しい最期だったような気がしてしまう。元大関貴ノ花の二子山親方が亡くなった。これといって縁があるわけではないが、貴乃花が同い年ということもあり、藤島部屋~二子山部屋~貴乃花部屋の変遷は、多少興味を持ってみてきた。
 幕内の最年少記録を作り、大関在位50場所という記録も作る名大関だった。そして、親方となり、一時期は、10人もの幕内力士を抱え、「(優勝決定戦を除いて)同部屋対決が見られない相撲なんてつまらない!」…とまで言われるほどの一大勢力を誇った二子山部屋を率い、おしどり夫婦と呼ばれ二人の息子は角界の頂点を極め、理想の家族とまで言われたが…
 貴乃花の洗脳騒動、兄弟の確執、そして自分自身の離婚、さらにガンという病に冒され…とここまで頂点とどん底を味わった人はいないだろう。
 彼の死を聞いて、いろいろなことを思ってしまった。

 ・55歳は若すぎる。
 ・もし神様がいるとしたら、ずいぶんとひどい試練を与えたものだ。
 ・これが運命なのか?
 ・自分自身でどうすることもできなかったのか?
 ・どこに、ほころびがあったのか?
 ・もしやり直しができるとしたら、どこまで戻りたいのか?
 ・彼は自分の人生をどう振り返っているのだろうか?

 そんなことを考えると、いろいろ知りたくなる気もするし、しばらくは芸能関係のニュースは、この件で話題を引っ張ることだろうが、あまり騒ぎ立てずにそっとしておいてあげて欲しい。
 十分に内容の濃い人生を歩んできたのだから、少しゆっくりさせてあげたい気がした。おつかれさまでした。

Posted by ろん