1305 疲れるタクシー

定点観察

また今日もタクシーで帰ってきた。今日のタクシーはこれまでの中で一番無愛想な運転手だったような気がする。まず乗ったときから怪しかった。「高速はどこの入口から乗るんですか?」聞かれたことのないことを尋ねられてびっくりした。もちろん乗る必要などないし、むしろ乗ったら遠回りだ。「慣れていないんで…」と、別に申し訳なそうでもなく、ぶっきらぼうに運転手氏は言った。仕方がない…道を案内しながら進んでいく。しばらくして、道路案内標識に「巣鴨」の文字が見えたので、運転手氏に「あとは、巣鴨と書かれた方向に進んでください」と言い、僕は後部座席から前屈みになっていた姿勢を戻して、深く座った。やれやれ、ずいぶん疲れるタクシーだな…と思いつつ、ふと前を向くと「←巣鴨」の看板の下をそのまま直進して行くではないか!「あの…すみません今、巣鴨って左って出てませんでした?」と言うと、運転手氏はそんなにあわてるでもなく、とにかく左に曲がれそうな道を探して、そろりそろりとタクシーを進める。そんな細い道に入ってどうするんだよ…というようなところに入っていきそうになったので、「じゃあ、すみません、僕が言う方向に進めてもらえませんか」とふたたび、前傾姿勢で道案内。前をよく見ると、なんとこの車にはカーナビが装備されているではないか…(なぜか電源は入っていないみたいだけど)。今日はとにかく疲れた帰宅だった。(2004.8.27)

Posted by ろん