448 学ぶべきことって

定点観察

友人の小学生教師が嘆いていた。文部科学省が、いわゆる「ゆとり教育」の方向転換とも受け取れる方針を示したから。「総合的な学習」という形で詰め込み学習を解消するのが目的だったが、逆に「基礎学力の低下」が問題視され、またもや方向転換をしようとしているらしい。現場の先生たちは、それに振り回されっぱなしだという。いろいろな考えがあるし、文部科学省もいろいろ考えた結果だろう。しかし、学校で本当に学ぶべきことが希薄になってはいないかと、文部科学省のお偉いさんに尋ねてみたい。◆学校で学ぶべきことは何だろうか?小学校教師である友人が言うことを抜粋した。「小学校では集団で生きるための最低の価値観と礼儀を学んでほしい。たとえば『人を殴ってはいけない』『学校では勉強をしなくてはならない』などということと、目上の人には礼を尽くすことや知っている人には大きな声であいさつをすること。◆中学校。「中学校では,集団の中での自分の生かし方を学んでほしい。たとえば、「自分は部活に力を入れよう」と思ったやつは,勉強以上に部活に力を入れていい。夢中になれることを見つけることが中学生にとって一番大切。そして,何事にも全力でぶつかることのすばらしさと同時に不条理な仕打ちにも耐える精神力を養ってほしい。」そんな彼の意見には僕もまったく同意。◆小学校・中学校で、本当に大事なことを学ぶことができなかった中学生たちが、先日、ホームレスを集団暴行で死なせてしまった。悲しい現実がここにある。

Posted by ろん