258 挨拶の力。
僕の住処の入口に、住民用に"狭い"駐輪場が用意されている。狭いと書いたのは、本当に狭いのであって、そこに住む世帯分としては、各1台分くらいしか用意されていないようだ。しかし、そんな駐輪場に、スクーターもとまっている。狭い駐輪場をさらに圧迫しているわけだ。僕も含めて、そのスクーターを忌々しく見ていた。
昨日の話。雨の中帰ってくると、そのスクーターの主が、今から出かけようとしているところ。そう言えば、スクーターの主に会ったのは初めてだった。例によって、邪魔だなと思っているところに、その主から、「あっ、こんにちは!」と挨拶されたのだ。別に何てことないのだけど、急にそのスクーターの主に対する気持ちに変化が生じてきたのがわかった。
スクーターが邪魔だという事実に変わりはない。でも、少なくとも、その持ち主に対する”対決一辺倒”という気持ちが消えたこと_確か。挨拶すれば、解決するっていう問題じゃないけど、大きな力を持っているんだな…と改めて思った次第。