一年は、なぜ年々速くなるのか/竹内 薫

4413042182 一年は、なぜ年々速くなるのか (青春新書INTELLIGENCE)
竹内 薫
青春出版社 2008-11-05
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なぜ、一年が年々速くなっていくように感じられるのかという疑問に対し、「科学をエンタテイメントにする」というコンセプトのもと、物理、生物、脳科学、哲学といったさまざまな分野から検証する。

本書の冒頭「はじめに」にも挙げられている実験は面白い。この絵をじっと見る。

 

じっと見てみる
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この絵には二つの見え方があって、ふつうは、それらが入れ替わってしまうものだが、これを見え方を変えずに努力する。いったい何秒くらい我慢できるか? ドイツの生理学者ペッペルの仮説として、人が感知できる一番長い時間は三秒とされているが、年齢とともに長くなる傾向にあるというのだ。僕はだいたい3秒前後くらいだった。

また、振り子の往復する時間は、振り子の腕の長さによって決まるように、子どもと大人では身体の大きさによって、時間の感じ方が異なるのではないかという仮説が立てられている。

これらの事象から、一年が年々速く感じられるのは「歳のせい」ということがわかる。しかし、それは一部の理由であって、もちろんそれだけではないようだ。

忙しすぎて、毎日が単調なルーチン作業ばかり続くとあっという間に時間が過ぎ去ってしまうということは、しょっちゅう体験している。記憶に鮮明に残る出来事が少なくなることにより、あとから振り返ったときに、「なんにもしないうちに一年が過ぎた」という心境になってしまう。

歳のせいで時間が早く感じられてしまうのは致し方ないとしても、自分自身の考え方や行動で、時間の感じ方を変えることができるとも言えるのだ。人生…と大袈裟なことを言わずとも、日々の生活の中で変化をつけて充実度、達成感を上げると、時間を堪能することができるという。

なるほど、それも一理ありそうだ。でも、充実した時間というのは、それはそれで時間の進み方が速く感じられそうな気もする。だから、最終的には、時間の進み方が速かろうが遅かろうが時間の感じ方の長短ではなく、後悔なく満足できる時間が過ごせたかどうかという“質”が問われるのではないか?という気もする。

まぁ、もうこうなると科学の世界ではなくなってるような気もするけど。

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