8154 埋蔵金

今日の夕方、少し時間を調整して会社を抜け出し、ATMへと向かった。伯母の家族信託用口座へ資金を移動させるためだ。
手数料を抑えられる時間帯を選んでの行動である。
その口座はかなりの長期間使用していなかったため、ATMで問題なく入出金ができるか一抹の不安があったが、幸い手続きはスムーズに完了した。
ふと手元を見ると、他にも長らく眠らせたままのキャッシュカードが2枚あることに気づいた。
試しにそのうちの1枚で残高を確認してみる。
使用不可との表示…磁気に異常があるのか、口座に問題があるのか…。
そしてもう1枚をATMへ挿入すると…驚いたことに10万円近い金額が表示された。
なぜ?…記憶を辿ってみるが、判然としない。
たしか、このキャッシュカードは、以前メインの銀行口座として利用していた。
諸般の事情でメインの銀行を変更するにあたって、万が一の備えとしてあえて10万円ほど残しておいたのかな…と推察。
期せずして現れた「埋蔵金」に、思わぬ小遣いを得たような高揚感を覚える一方で、少し複雑な気分にもなった。
これほどまとまった金額を失念していたということは、自分の預かり知らぬところで、気づかずに消失させている資産が他にもあるのではないか。
幸運な発見が、図らずも自分自身の資産管理に対する微かな不安を炙り出す結果となった。