8140 展覧会「焼絵 茶色の珍事」
板橋区立美術館で開催中の展覧会「焼絵 茶色の珍事」を鑑賞。
「焼絵」とは、熱した鉄筆(てっぴつ)や鏝(こて)などを紙や絹などに押し当て、絵や文字を表現した作品のこと。
うっすら、小学校の図画工作の授業でやったことがあるような気がする…どうだっただろう。
ただ、こうしたちょっと変わった技法で作られた作品を、まとめて紹介されたことはなかったようだ。

残念ながら、一切の写真撮影が不可だったので、写真撮影可とされていた貼り紙を代わりに撮影した。まず現代作家による焼絵作品の紹介から。
そのうち、辻野榮一の作品は、”焼絵”と言われなければわからないほどの、独特な質感だった。
第一章の「日本の焼絵」では、これまでなかなか紹介されてこなかった、さまざまな焼絵を鑑賞することができる。
描かれているのは、やはり焼絵を生かせるモチーフのような気もする。
たとえば…
稲垣如蘭《松茸図》
如峨、太田南畝賛《箒図》
北鼎如連《月に蝙蝠図》
北鼎如連《鱏図》
如秀、洞山人賛《亀図》
焼絵によって、よりモチーフがうまく表現されているのかも…なんて思った。
それにしても、どの作品も繊細さは想像以上だ。
《松茸図》は、傘の焦げた部分が、経年劣化で剥がれ落ちてしまっているが、それがかえっていい味を出している。
白峨《達磨図》は、画と賛はもちろん、3つあるの印章もぜんぶ茶色で統一するという徹底ぶり。
全部茶色なのに、そのグラデーションは見事だ。
まぁどんな作品もそうだけど、この焼絵だって、描いてる途中で焦がしすぎたり、燃やしてしまうなんて失敗は絶対にできないわけで、難易度は高い。
でも、作り上げる人たちにとっては、こうした焼絵の不自由な制約を楽しんでいるようにも思えてくる。





