7448 東京建築祭「三越劇場」
都内のさまざまな建築を身近に感じることのできるイベント「東京建築祭」が開催されている。
今週末には、多くの建物が一般公開されることになっているが、三越劇場だけは、今日だけの公開となっている。
それを知ったのは今朝だったので、慌てて仕事を切り上げて、見学に行くことにした。
これまで三越は何度も来ているし、三越劇場の目の前までは来ていても、その中に入ることはなかったから、今回の機会はとても貴重だ。
どんな感じなんだろう…と中に入ると…。
まず感じたのは、天井の低さ。
どこから見て行ったらいいか迷ってしまうが、とりあえずぐるっとホールを回ってみる。
舞台を取り囲む意匠のことをプロセニアム・アーチというらしいが、これがやはり”ライオン”だった。
舞台側から客席を見るのも、こういう機会でないと難しいだろう。
何より気になるのは、あちこちの細かすぎるくらいの装飾だ。
よくここまで細かく装飾できるものだと、感心してしまう。
よく見なければわからない装飾であっても、一切手を抜いてないことがわかる。
舞台袖にもライオンがいたが、天井にもライオンがいた。
狭い階段で2階席に上がってみる。
どの扉にも小窓が設けられている。
これは、あとからホールに入る人が、中の様子を確認したうえ入るための小窓なのだそうだ。
かなり低い高さになっているのは、当時の日本人の平均身長に合わせているためらしい。
2階席はもっと天井の高さが低く感じる。
なんだか屋根裏部屋に来たみたいな感じ。
天井が近いこともあって、さまざまな装飾もよく見える。
前に人が座ると微妙かもしれないけど、距離が近いせいか、舞台は意外とよく見える。
この天井の低さとか、こぢんまりとしたホールの広さは、舞台に没入しやすい効果はあるかもしれないと思う。
このイベントの開催を知ったのが、今日の朝というなかで、無事に鑑賞することができたのは、本当に良かった。