7949 路線名に込められた鉄道会社の気遣いの謎

鉄道好きにとって、路線図は見慣れた存在だ。
そのため、そこから特別に変わった点を見つけることは、ほとんどないと言っていいだろう。
ところが、東急電鉄の車内の路線図をよく見ると、ちょっと面白い違いに気づく。
東横線、田園都市線、目黒線といった路線名はそのままなのに対し、東急多摩川線と東急新横浜線だけは、頭に「東急」が付いているのだ。
これは、他社に同じ路線名が存在することへの配慮である。
多摩川線はすでに西武が先に名乗っていたし、新横浜線は相鉄の新横浜線と区別する必要がある。
ここまでは以前から知っていたことだ。
だが注目すべきなのは、乗り入れ先の西武鉄道の路線図にも、この「配慮のルール」がきちんと反映されていた、という点である。
「池袋線」「西武秩父線」といった表記は、正式名称に沿って記載されていた。
秩父線ではなく、西武秩父線となっているのは、秩父鉄道が秩父線と呼ばれていたことに対する配慮による。
鉄道会社は、やはりこういう細部にきちんと気を配るものなのだと感心させられる。

一方で、東急電鉄の公式サイトの路線図に目を向けると、その姿勢は違っていた。
そこでは「西武」の名がすべての路線に頭から付いており、乗り入れ先との区別や表記上の配慮は見られない。
同じ鉄道会社でも、社内路線図と公式サイトで方針が異なる。
こうした違いは、いったいどのように解釈すべきなのだろうか。

