7790 TOPコレクション 不易流行
東京都写真美術館で開催中の「総合開館30周年記念 TOPコレクション 不易流行」を鑑賞した。

最初のコーナーは、写真そのものが誕生したころの写真を紹介している。
ネガとポジを誕生によって、写真を複製することができるようになったというのは、言われてみれば…という驚きだった。
これを発明した、ウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボットは、世界初の写真集「自然の鉛筆」を出版している。

この作品は、自分の母の身に着けていたガードルや靴、口紅などを撮影したシリーズで、亡くなって存在しないが、想像のなかで故人と対話をする…というもので、なんだか切なくもなる。
家族のアルバムから選んだ子どものころの自分が写っている写真に、デジタル加工で大人になった自分を重ねるという作品は、とてもおもしろい。
現在と未来がつながっているような感覚だ。

韓国のソウルと北朝鮮のピョンヤンという200kmにも満たない距離でありながら、まったく異なる世界だ。そこでまったく同じ構図の光景を映し出し、並べて表現するという試みだそう。
写真を見ていると、写真に写っていないの裏の裏を考えてしまう興味深さがある。

ずいぶん以前、東京都写真美術館に来たときに観た作品があった。スクリーン真っ白になっているのは、映画1本分を1枚の写真に写してるためだ。
いわば、まるごと1本の映画が映し出されているともいえる。

巨大建築物などが形になっていく過程は、自分もよく撮っているので、こうした写真を見ると、まるで自分が撮っているような感覚になってくる。
気づいていないけど撮ってない風景がないかと不安にすら感じてくる。

まったく人が写っていない風景ばかりを集めた写真集《Tokyo Nobody》を観たことがあるが、よくこんな写真が撮れるな…と驚いたものだ。
早朝等の限られた時間であっても、都心のど真ん中で、こうした風景を捉えるのは、至難の業であろう。

実在しない人間400人に扮して、のモノクロ自動証明写真機で撮影。
作者のコメント「証明写真というのは、それのみで写真に映っているその人の存在を証明します。つまりこの世に存在しない人でも証明写真に映れば存在したことになるのです。」
うーん、考えさせられる。






