7788 ロエベ クラフテッド・ワールド展

先日、ロエベのイベントが開催されるという話をおじゃこから聞いた。ロエベ? スペインのブランドらしいが、正直、よく知らなかった。
事前予約をすれば無料で鑑賞できるということで、「ロエベ クラフテッド・ワールド展」に行ってみることにした。
場所は、原宿駅からすぐのところ。以前から、こんな建物があったっけ?という感じ。
本当に、事前知識をまったく持っていないままで鑑賞を開始。
ロエベは、1846年にスペインマドリードのレザー工房として始まったそうだ。
1872年、ドイツからやってきた商人にして職人のエンリケ・ロエベ・ロスバーグが加わり、ロエベを名乗るようになる。
現在は、LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)傘下にあるそうだ。
品質の良さから評判が広まり、王室御用達となることで、その地位を確固たるものとした。
パブロ・ピカソ、バーナード・リーチによる陶器が展示されていた。
彼らに共通する理念がものづくりに生かされているようだ。

さまざまな職人やアーティストとのコラボなど活動の場が広がっていく。
独特なインスタレーションは、見ているだけでも楽しい。
巨大なかぼちゃを見ると、つい草間彌生を思い出すが、ここでは関係ない。
すぐ横を山手線が走る。

ファッションショーの開催もできなかった、コロナ禍時代、「Show-in-a-Box」というアーカイブボックスをゲストが自宅で組み立てるという体験を創りだした。
他のブランドが映像制作をする代わりに、ロイベは手触りのある何かを届けたいと考えて、コレクションのインスピレーションを収めた本、生地のスワッチ(生地の素材感や風合いを確認できる見本)、穴の空いたカード状のマネキンと衣装、そして自宅で作ることのできる円形フォルムのトップスの型紙などが入れられたそうだ。
こだわりを感じるエピソードだ。
スペインを感じさせるというコーナーでは、これまた独特の世界観の展示が続く。
ビーズでできたアスパラガス、海やスペインの日差しを感じさせるようなものだったり、これらもまた楽しい。
続いては、こうした歴史を経てきた、ロエベが作る製品が、現在どのように作られているかを紹介するコーナーだ。
”職人たちによる手作り”という部分は今も変わっていないことはよくわかる。
デザインのモチーフに、ハムスターが採用されているのは、自分としては評価が高い。
ハムスターというのは、キャラクター的な”緩さ”は否めないが、こうしたブランドで見られるのは、なんだかとても嬉しい。
製品の品質の高さは、制作工程だけでなく、徹底した試験によっても裏付けされている。
実際にどのような検査を行っているかを実演するコーナー。
これだけ見ると、もはや”工場見学”といえるくらいだ。
世界中でさまざまなかたちで「クラフト」を支援してきたロエベは、ジブリともコラボした活動をしている。
「ハウルの動く城」は見ていないので、実はよく知らないのだが、これを見るだけでも、ジブリ感とロイベ感があるのがわかる。

想像以上に展示フロアは広い。階段を降りるところで、ひとりひとりに「好きなところに貼っていい」という大きめなシールを渡される。
これもちょっとした「クラフト」なのかもしれない。
続いては、コラボして作られた作品の数々の紹介。
これもロエベ?と思いつつ、よく見ると、ちゃんとロゴが貼り付けられている。

「限界なきファッション」というコーナーでは、ロエベの厳選されたファッションが展示されている。
54体もあるそうで、どれもなかなか興味深いが、iPad miniが全面に並んだファッションが気になった。
係員がセットしている様子をずっと見てしまった。
本体のセットが終わると、あらかじめ起動してあるアプリに場所を示す番号をタップするだけで、それぞれのiPad miniが連動した画面を表示するようになっていた。
革製品も手描き原画も手仕事を通して感動を生み出すという共通の価値観から、コラボレーションされたというロエベとスタジオジブリ。
「となりのトトロ」「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」に登場するキャラクターを用いた作品の紹介。
数あるキャラクターのなかから、あえて”カオナシ”を採用するあたりは、なかなかのものだ。
もともと、ロエベがヨーロッパ圏外に初めて進出した国は、1973年の日本だそうで、日本との縁は深かったようだ。
前述のとおり、ロエベというブランドの存在自体よく知らなかったが、今回のイベントを通じて、名前はもちろん、歴史や理念などを認識することができた。
帰りがけに見かけた、前にいた女性の持つバッグが、ロエベのものだと判断できたくらいだ。

























