7594 気づいていないだけで身近なのか…
バンドマンの兄が、妹の結婚式のために着るスーツがなく、消費者金融アコムでお金を借りて出席した…というCMのストーリーにネットで批判が集まっているという。
CMを見てみたが、たしかに、なんだかすごくいい話のような描かれ方をしている。
「消費者金融で借金するのを美談っぽいCMにするな」という意見はもっともだとは思う。

妹の結婚式なんて、ずっと前から決まっていたはずで、そのあいだにスーツ一着も用意できないほど困窮していたのか?とか、消費者金融で借金などせず、レンタルで安く借りたっていいはずだ。
長い目で見て、より負担の小さいさまざまな選択肢があるなかで、あえて負担の大きな消費者金融から“初めて”お金を借りるという選択をしたということは、やはりいい話なわけがない。
お金を借りるということを美談にすること自体無理があるのかもしれない。
どういう状況であれば、美談にできるのだろう?
いろいろ考えたが、思いつかなかった。
お金を借りる手軽さとバランスの取れる美談なんてないのだろう。

高い金利と引き換えに手軽さがあって、手軽さに注目すれば、その人の人間性を見られてしまう。
こうした広告が“響く”利用者が多いのだとしたら、それはそれでちょっと”怖い”。
これまでアコムとの接点はまったくといっていいほどないのだけど、これまで撮ってきた写真で振り返ると、実はかなりお店の看板が映り込んでいることがわかった。
意識していないだけで、実はかなり身近にあったのだ。