東武電車/大沼 一英

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東武電車 (キャンブックス)
大沼 一英
ジェイティビィパブリッシング 2015-11-28

by G-Tools , 2016/07/31

 

東上線沿線に住んでいたから、東武電車にはそれなりに愛着がある。

好きか嫌いかと言えば好きではあるけど、不満はないかと問われれば、大いにあると言ってしまいそうだ。

東武電車を一言で表すと「質実剛健」といった感じだろうか。

それが魅力でもある一方で、不満にもなる。

東武8000系つい最近まで東上線の池袋小川町間を走っていた8000系は、旧国鉄(JR)以外では最多の712両が製造され、かつてはクリーム色一色に塗られ、特徴のないところが特徴といわんばかりの電車に代表されるように、鉄道ファンからしても、面白味に欠ける面があるという特徴がある。

それでも長期間にわたって製造されていると、微妙な差違が発生するからそれを見つけるという、いかにも鉄道ファンでしか楽しめないような。

デザイン面からしても、クリーム色一色だった8000系が、後に白地に青の帯の入ったデザインにあらためられるが、その後登場した車両(9000系や10000系)は、マルーンの帯が入り、さらにそのあとに登場した車両(50000系以降)は、帯を止めて、戸袋部分にオレンジのブロックシールを貼り付けるようになった。

一般的にはデザインを踏襲し、統一する方向に考える鉄道会社の方が多いと思うが、東武の場合はそういった配慮が一切ない。

ある意味潔いのだけど、統一感のなさは、東武グループとしてのまとまりのなさに繋がるような気がして、なんだかもったいない。

書評のつもりが、別の方向に話が進んでしまった。

東武を走る電車の過去と現在、そして、まもなく登場する車両も網羅し、さまざまなエピソードもちりばめた内容。

東武電車を支える車両基地や工場などの紹介はもちろん、廃止された工場の思い出話など、珍しい話題も。

写真も豊富だから見応え、読み応えがある一冊で、東武電車ファンなら一度は目を通したい内容だと思う。

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