4382 シャッターチャンス
木更津で干潟を散策したあと、勝浦に向かったときのこと…。
滅多にない車を運転しての移動。
しばらく走ると、単線の線路が見え隠れしていた。
小湊鐵道だ。
自分が進む道路に並行しているようだ。
運転しながら、列車が通ってほしいなぁ…と思いながらも、本数の少ない路線だから、なかなか見ることはできない。
だから、偶然にも、ちょうど踏切で停められるというのは、僕にとっては小躍りしたいくらい嬉しいできごとだった。
単線でどちらからやってくるか分からないということや、視界を建物で遮られていたので、うまくシャッターを押せるか心配だったけど…
なんとか様になるように撮れたのはよかった。
さらに車を進める。
ふと、小湊鐵道の駅と菜の花、梅の花などが、美しい光景が目に入った…ような気がした。
穏やかな西日に照らされた長閑な風景だった。すごく絵になる!
・・・
しかし、流れに乗って走っている車を停めるのは、ほんのちょっと躊躇いがあった。
運転に慣れてないせいで、突発的な行動がしにくい。
気にはなりつつも、そのまま戻ることはなかった。
でもずっと気になっていたので、翌日も同じ道をたどって、その風景を確認することにした。
前日までの天気予報では、晴れていたから、夕方に通れば、前日と同じ光景が見られる…と思ったら、ザーザー降りの雨だった。
前日とは、似ても似つかぬ光景だった。
シャッターチャンスは、何度も訪れないのだということを痛感させられた。
けれど…
前日、シャッターチャンスを逃したことで、雨に濡れる風景を撮るきっかけにもなったのも事実。
風景にも一期一会ってあるんだなぁ…と思いつつ、けっして悪いことばかりではない…なんていうふうにも思った。