吉越式会議/吉越 浩一郎

吉越式会議 吉越式会議講談社 2009-12-01
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会社でも一部で話題になっていた本。ようやく図書館から届く。

毎日毎日、幹部社員が午前8時半に集まり、実に40もの議題を次々と処理していく。しかも社長自らが議長となって、大きな課題からかなり些細な問題まで、ちょっとでもわからないことがあれば、担当者に直接ぶつけていく。

吉越式会議の簡単な概要は知っていたが、ここまで徹底するというのは、すごい。実際、著者がトリンプインターナショナルで社長を務めていた間、19年連続増収増益を達成した事実を見れば、会議の果たした役割は大きいと言わざるを得ない。

とかく、会議というのは、面倒だし、つまらないし、手短に切り上げるのがいい会議というふうにも言われいてる。実際、図書館や書店に行けば、たくさんの会議に関する本が並んでいるのを見ると、会議というモノのつきあい方に悩んでいる人も多いのだろう。

そうした会議に関する本の多くは、実際の経営者や当事者ではなく、コンサルタントやクリエイターが書いていケースが多いと指摘する。彼らはとかく「いい会議=気持ちよくできる会議」を目指そうとしているのではないかと。著者に言わせれば、当然これは会議の本質ではない。著者が提案したかったのは「成果を出す会議」「仕事やビジネスに効果の出る会議」である。

会社の会議には、議題となる4つのタイプの仕事がある。

 

(重要度)
[1] [3]
(緊急度)
[2] [4]
[1]重要度が高くて緊急度も高い
→社員が率先して片づける仕事[2]重要度は低いが、緊急度は高い
→1の次にプライオリティが高いと考える仕事

[3]重要度が高いが、緊急度は低い ★これが重要
→会社は取り組んでほしいのになかなか手のつかない仕事

[4]重要度も緊急度も低い
→3で仕組みができるまで、ネグっていい仕事

 

当然いっぺんに仕事はできないから、優先順位を付ける。問題はこの優先順位が果たして、会社にとって望ましい状態なのか、それとも個人にとって都合がいいものかの判断をすべきという。その判断の場が会議なのだ。

もともと、僕自身の中でぼんやりと考えいたことに近い事例や指摘などもあったせいもあって、どれも共感できることとばかりだった。
この本で一貫して言われているのは、「会議を通じて全ての判断を素早くロジカルに行う」ということだ。そして、その対象となる議題は“重要度が高いが、緊急度は低い仕事”に充てるべきと。

会議に関して、もっとも印象に残ったのは、会議で挙がった問題点について、必ずデッドラインを設けよというものだった。会議をしても、結局何が決まったのかがわからない会議なんていくらでもある。いくら時間を掛けても、結局、何にも決まらず、ただ時間を潰すだけではあまりにもったいない。

会議に参加するときには、必ず、タスクとデッドラインを意識するようにしたいと思う。

報告、連絡、相談の、いわゆる“報連相”をいつまでも続けているようだと、人は育たないという話には共感できるところがあった。自分だけで判断せず、上長に相談するというのは、決して悪いことではないと思うが、あれもこれも…ということになってしまえば、指示待ち人間を作ってしまう可能性がある。最近の若い人たちを見るとときどき感じることがある。

もちろん、個人で抱え込んだり、不安があるのに勝手に物事を進めることは避けなければならないので、一概には言えないが、その分、コミュニケーションを密に。会議の場で情報を共有すべきということなのだろう。

吉越式会議…少しずつ慣れればいいとはいえ、「2分で判断」というのは、ちょっと難しすぎるような気がした。慣れているはずの“ふだんの生活”ですら、2分では判断なんてできてないことの方が多いし。また、著者は、ブレーンストーミング的な会議は無駄と切って捨てている。しかし、僕の場合はこれでいろいろな発想が生まれていることを実感しているので、無駄とは思えない。

著者も「(アイディアは)どんどんパクっていい」と仰ってくれているので、自分でも生かせそうな部分はどんどんと取り込んでいきたいと思う。読み応えのあるいい本だった。

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