2280 思い出の部屋との再会
非常階段は結構怖い |
約10年前に初めて一人暮らしした部屋は、その後ずっと大学時代の友人が住んでいた。彼が今月結婚するのにあわせて、この部屋を出て行くことになった。
今日はその引っ越しの手伝いをすることになり数年ぶりにこの部屋を訪れた。拭き掃除などをして、引っ越し業者が来るのを待つ。
引っ越しということで部屋が相当散らかっているため室内の写真はやめておこう。
部屋には、僕の住んでいた痕跡がいくつも残っていた。生まれて初めてひとりで生活を始めた場所だけあって、いろいろな思い出がよみがえってくる。とても懐かしかった。
僕が作った棚とか、鳩対策で苦労したネット、ご自由にお持ちくださいと書いてあったから…と、持って帰ってきた大きな本棚、妹の勉強机から取り外した袖机、父が僕にパソコンのモニタ置き場用に作ってくれた木箱…僕が生まれたころと同じくらいに買った扇風機(!)…などなど。
一部は引っ越しに際してお役ご免となるが、中には新居まで運ばれるものもある。かつて自分が持っていた家具や小物が、新天地でも活躍してくれるのは、なんだか嬉しい。
このマンションで、一番気に入っていたのは、眺望だった。
高台に建つマンションの10階は見晴らしが良かった。そしてなにより埼京線がとてもよく見えるのが気に入っていた。
そんな外の景色もずいぶんと変わっていた。すぐ目の前の道路に首都高速が通り、ビルやマンションが増えた。
今日の光景 |
10年前は結構空き地も多い。たった10年前なのに。
10年前の朝焼け |
予定の時刻より遅れて引っ越し業者が到着。
彼らと入れ違うようにこの部屋をあとにした。もう二度と踏み入れることのないと思うと、無性に寂しさがこみ上げてきた。