秘蔵カラー写真で味わう60年前の東京・日本 /J・ウォーリー・ヒギンズ

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秘蔵カラー写真で味わう60年前の東京・日本 (光文社新書)
J・ウォーリー・ヒギンズ
光文社 (2018/10/16)

ネットでも紹介されていたので、もっとよく見たいと思って、図書館で取り寄せた。

駐留米軍軍属として来日後、国鉄の顧問を務めた著者は、日本の鉄道に魅せられ、いわゆる”乗り鉄”や”撮り鉄”となる。

そして、当時貴重だったコダクローム(コダック)の6000枚のカラーフィルムから厳選した、382枚を紹介している。

ただ本書のサイズが新書版のためインターネットで紹介されている写真よりも、むしろ小さい場合もあって、ちょっと残念だった。

写真集ということを考えたら、もっと大判にできなかったのかなぁ…と、ちょっと残念。

でも、こうして当時の様子を、カラーで見られるというのは、とても楽しい。

見てまず思ったのは、どこも高い建物がないから、とにかく空が広いということだった。

そして、特に印象的だったのは、さらに周囲に建物がなく田んぼや畑、空き地の中ばかりのなかを、路面電車が通り抜ける写真だった。

路面電車といえば、市街地のなかを走るものだと思っていたから、そのギャップが面白かったのだ。

当時は、路面電車に求められる役割がとても大きかったのだろう。

同じことは鉄道にも言えるわけで、こんなところにも鉄道が通って、たくさんの乗客を運んでいたのか!?と驚かされる写真もあり、興味は尽きない。

あと、空の広さともに感じたのは、線路との境界がほとんどないということ。子供たちの出入りし放題で、そんな写真もあったが、当時はこれで許されたのだろう。

鉄道ばかりでなく、当時の人たちの生活の風景が垣間見える写真もある。

今と比べると、かなりのんびりとした感じがするのと、舗装されていない道路が多かったせいか全体的に”埃っぽい”という印象。

もちろん、今よりも当時の方が良かった…みたいなことを言うつもりはないが、当時の雰囲気というか、当時の時間を味わってみたいとは思う。

当時と同じ場所から現在の様子がどうなっているか…なんてことも、見てみたい気がした。

写真に加えて、当時をふりかえるエッセーなども多数あって、盛りだくさんの内容で読み応えじゅうぶん。

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