5542 火星セラピー
先月下旬に火星への着陸に成功していた探査機「インサイト」が火星上でとらえた「風の音」を公開したという。
以前、土星の衛星タイタンへ降下する探査機 ホイヘンスから、そのときの音を公開したことがあったが、その時以来だ。さっそく聞いてみた。
タイタンの音は、そのリアルさの評価よりも、よく遥か彼方から送ってよこしたなぁ!という感覚の方が強かった。
とぎれとぎれで加工してようやく音になったイメージだったが、火星の音はどうだろうか?
想像以上に鮮明だった。
目をつぶって、何度も聞いてみる。
いま自分が火星の表面にいるイメージで…。
”いまのところ”生命がまったくない星に吹く風。
これ以上ない孤独の世界。
もし本当にいたら、あまりの孤独さに恐ろしくなってくるはずなのに、なぜか不思議と落ち着く。
ふと、一瞬、”無”の境地になった。
ふだんのストレスが、一瞬消えたような、そんな感覚だった。
これって、火星セラピーか?