8084 ニュースステーション

ニュースステーションのキャスターだった久米宏が亡くなった。
番組のコンセプトが「中学生にもわかるニュース」だと知ったのは、ずいぶん後になってからのことだが、気づけば欠かさず視聴するようになっていた。
今思えば、知らず知らずのうちに、そのコンセプトに強く引き寄せられていたのだろう。
当時は、当然のようにインターネットなどなく、ニュースを詳しく知る手段といえば、テレビか新聞くらいしかなかった。
そんな時代に、さまざまなできごとを噛み砕き、背景や意味を含めて伝えてくれる番組の存在は、振り返ってみれば、ある種の感動を覚えていたのかもしれない。
ニュースとは、自分の生活とは切り離された、遠いどこかで起きているできごとだと思っていた。
だが、それが実は自分の暮らしや社会と地続きのものなのだと実感させられた。
その感覚を初めて強く意識させられたのが、ニュースステーションだったのかもしれない。
もちろん、番組や久米宏流の”手法”については、いろいろ問題点が指摘されていたことも承知している。
演出の強さや、報道としての公平性をめぐる批判があったことも事実だ。
そうした点を含めて考えれば、決して無条件に肯定できる存在ではなかったのだろう。
それでもなお、当時の自分にとって、社会に目を向けるきっかけを与えてくれた番組であったことは否定できない。
そう考えると、社会に関心を持てるようになった一因は、ニュースステーションにあったと言ってもいいのかもしれない。
そして、この訃報を聞いて、もうひとつ強く驚いたのは、番組終了からすでに20年以上が経っていたという事実だった。
会社でこの話題を出してみたものの、20代の人たちは「知らない」と言っていた。
そう言われてみれば、それも無理はない。時代は確実に移り変わっているのだと、あらためて感じさせられた。
あらためて検索してみたら、このニュースステーションが終了したことを取り上げる記事を書いていたのだから、このブログも随分歴史を重ねてきたものだ。