8155 絶賛?
今日社内のメールの中に、「絶賛受付中」という一文を見つけた。
「絶賛」?
あらためてその字面を眺めると、背後に続く「受付中」という事務的な響きとの間に、拭いきれない違和感が芽生えた。
自分の理解では、絶賛とは「多くの人々がこぞって褒め称えること」を指す。
それならば、受け付けという行為そのものを誰が、何を根拠に称賛しているというのだろうか。
「絶賛」という言葉に呼応するのは、本来なら「公開」や「発売」といった、世に問うた後の反応を示す言葉であるはずだ。
ふと、以前ネットスラングとして流行った「絶許(ぜっきょ)」という言葉を思い出した。
「絶対に許さない」という意味で使われる言葉だ。
しかし、文字だけを見れば「絶対に許す」とも取れはしないか?気になって調べてみると、やはり「許さない」と解釈するのが自然だという解説に行き当たった。
「絶」という文字は、それまで続いていた関係や物事を断ち切る、あるいは遮断するという意味を持つ。
したがって、交流を断つ「絶交」と同様に、許しの余地を断絶するからこそ「許さない」となるのだという。
なるほど、と合点がいった。しかし、その瞬間に「絶賛」という言葉との整合性に問題が出てしまった。
「絶」が断絶を意味するのなら、「絶賛」は「称賛を断つ」ことになってしまわないか?
このあたりについて、Geminiに聞いてみると、この「絶」という文字には、持つ2つの異なるモードがあると指摘してくれた。
1. 断絶モード: 「たつ」「きれる」。関係や物理的なつながりを断つこと。(例:絶交、絶版、気絶)
2. 極限モード: 「この上ない」「比べるものが(断たれるほど)ない」。程度が最大級であること。(例:絶景、絶対、絶大)
そうか、極限という意味でも使われるというのは、絶景、絶対、絶大などの事例からも明らかだ。
つまり絶賛は、この上ない賞賛という意味ということになる。
いずれにしても、「絶賛受付中」という言葉はおかしいということに変わりはないのだけど。