定点観察 二番搾り

9月2004年10月11月
今月の定点観察へのリンク 今月の龍的書店へのリンク

2004年10月

..741 受け取り方の違い
10/29 (金)

hare.gif すいませんね。最近の二番搾りはつらい話ばっかりで…。前向きに考えようと思っても、どうもそれを打ち消してしまうようなことばかり起きてしまうのですよ。…というより、そう思えてしまうのです。来週、勤続10年記念の表彰があるとの話をもらったが、それを「困った話」と受け取るか「晴れがましい話」と受け取るかで、天と地との差がある。もちろん僕は「困った話」と思ってしまうんだけれど…。来週の話なのに今から緊張して仕方がない。ほんとに困ったものだ。入社してから10年。社内はもちろん、業界も、それを取り巻く社会も大きく変わってしまった。入社時には想像もつかなかった世界がいまここにある。次の10年は一体どうなるのか…不安なような、楽しみのような…もちろん、今の僕の場合は不安の方が割合は大きいんたけど。(2004.10.29)

..740 イラク日本人人質事件
10/28 (木)

hare.gif 日常生きている中では、たとえつらいことが多くても、死ぬような思いをしたとしても、現実に殺されたり、命を落としたりするようなことはない。そう考えたら気持ちはちょっと楽になる。けれど、イラクで人質となった日本人は、自分がしでかした重大な過ちと命を狙われている恐怖に怯えているに違いない。きっと後悔していることだろう。できることならば戻ってきて、こうした向こう見ずな行動を取ってしまう日本人を戒める先導役を果たしてもらいたい。自分探しの旅に出掛けたということらしいが、本当の旅はそこから始まるのだと思う。それまで何とか生き延びて欲しいが… 一方で家族に対する中傷がひどいという話も聞いた。一体この行為はどこから来るのだろうか?わざわざ住所や電話番号を調べる努力はどこから来るのだろう。一度中傷する側の気持ちを聞いてみたい。おそらくは単なるストレス解消なんだろうけど…とにかく関係のない家族への中傷はやめるべきだ。ストレス解消は別のところでやってくれ。(2004.10.28)

..739 人間ドック
10/27 (水)

kumori.gif 今日は朝から人間ドック。裸眼視力が落ちたのと、相変わらずの血圧の低さが気になったくらいで、あっという間に検診は終わった。待合いロビーのテレビでは、ついさっき起きたらしい震度6弱の強い地震についてのニュースが流れていた。ついさっきそんなに大きな揺れがあったのだったら、東京も地震がなかったのかな…と思っていたら、震度3の揺れがあったとのこと。あれ?地震なんてなかったな…と思い出してみたら、ちょうどそのときは、バリウムを飲んで検診台の上をぐるぐる回されていた時間だった。そして、そういえば、検診台の上で「すいません、ちょっと待っててもらえますか?」と、しばらく作業が中断した時間があった。おそらくこのとき地震があったんだろう。ぐらぐら揺れる検診台の上では地震かどうか、全くわからなかったというわけだ。(2004.10.27)

..738 つらいことが多いんですけど
10/26 (火)

ame.gif 仮にまったく同じ一日を過ごしても、その一日を楽に過ごせる人もいれば、つらく感じる人もいる。同じ仕事をこなすにしても、、その仕事を楽にこなせる人もいれば、想像以上にそれが負担に感じる人もいる。僕の悲しい性分で、どちらかと言えば、つらく感じたり、重く感じたりしやすい。いいことも悪いことも、楽しいこともつらいことも、本当であれば、その配分は、誰もが同じだけあるはずで、それをどう感じるかだけのはずなのに…どうもつらいことが多い。そういえば、同じようなことを以前も書いたはず。何にも変わらないんだな…(2004.10.26)

..737 折り合い
10/25 (月)

hare.gif 上越新幹線が、世界初の超高速鉄道である東海道新幹線の開業以来初めての脱線として大きく報道されている。確かに衝撃的だし、一歩間違えれば大惨事になるところだった。しかし駅に近づいていたことから減速中だったこと、線路が直線の区間であったこと、車両が200系という比較的古いタイプで車体重量が大きかったこと、豪雪地帯を走る上越新幹線特有の融雪排水路が車体の転覆を押さえる働きをしたこと…などなど、かなりの幸運に恵まれた結果、比較的小さな被害で済んだとされる。ただこれらのニュースを伝える報道においては、必要以上に不安をあおり立てないで欲しい。対策には自ずと限界がある。地震対策を施せば施すほど、そのコストはそのまま利用者に跳ね返るのだ。現実的なところでの折り合いがどうしても必要になる。そのバランスが難しいのだけれど…(2004.10.25)

..736 ありがたい
10/22 (金)

hare.gif バタバタ忙しくしていると時間なんてあっという間に過ぎてしまうので、ボーっとしていると世の中の動きにも疎くなってくる。ソフトバンクがダイエーホークス買収に名乗りを上げたとか、西武鉄道株の保有比率虚偽報告問題で上場廃止の可能性も含めて監理ポストに移されただとか、たった1週間程度のあいだにさまざまなことが起こっている。けど、日常の生活はそうそう変わるものでもなく、今日一日普段通り過ごすことができた。健康で過ごすことのできることを素直にありがたいと噛みしめる。強いて言えば、寝違えた首が痛いくらいか。(2004.10.22)

..735 理解
10/21 (木)

hare.gif 明け方は雨が残っていたものの、時間が経つにつれて、晴れてきた。今回の台風は各地で大変な被害をもたらしたというニュースを見てから告別式へ。本当にお別れである。考えてみれば「魂」や「心」とは、一昨日お別れは済んでいるはずなのだから、理屈の上では、目の前にあるこの残された「身体」とは切り離して考えても良さそうなものだ。しかし、これまで自分の目に見える「身体」を通じて、目に見えない「魂」や「心」と意思の疎通をしてきたことを考えると、にわかに、この世から「魂」や「心」がなくなってしまったとは信じられず、目の前にある「身体」を荼毘に付すという現実を受け入れるのには、ちょっとした抵抗がある。ましてや穏やかな表情を見ると、そのまま起きてきそう…そんな錯覚に陥ってしまう。これではいつまでも現実を受けいられない…ということから、荼毘に付すという作業があるのかもしれない。(2004.10.21)

..734 台風の中で
10/20 (水)

ame.gif 今日は朝から雨。今年の台風の上陸がついに10個目となったとのこと。お通夜、告別式と続くというときに、しかも10月にもなって…なんて思っても、来てしまったものは仕方がない。これも何か理由があるのかもしれない…なんて思いつつ、通夜に臨む。通夜がいとなまれているあいだじゅう、外からはものすごい雨と風の音が聞こえていた。月並みな言い方かもしれないけれど、ほんと今の気持ちを代弁しているような、そんな天気だった。(2004.10.20)

..733 現実を知るために
10/19 (火)

ame.gif お通夜やお葬式には、いろいろな意味があるんだろうな…と思いつつも、よくわからない作業やしきたりがたくさんある。悲しみが波のようにやってくる状況で、枕飾りを用意するとか、ろうそくや線香の火を絶やさないように注意するとか、家族でお棺に収めてふたをするとか…一連の作業をしていく中で「お別れ」を否応なしに体感していくためなのだろうね…なんていう話をおじゃことした。火葬前お棺に釘を打ったり、火葬後に骨を拾う作業なんて、これほど強烈に現実を突きつけられることはない。(2004.10.19)

..732 錯綜の中での咀嚼
10/18 (月)

hare.gif お見舞いのたびに「身体だけは気をつけて」という言葉を何度も掛けてもらっていた。その言葉をあとから思い出して痛感することのないように…。そんな思いを巡らすことになる一日は、今日未明の病院からの電話で始まった。定点観察二番搾りは、別に以前書いたことを繰り返して書いてはいけないというきまりはないので、繰り返しになってしまうけど「大事なものは失ったとき、改めてその大事さや大切さを知る」ということを、そのときになって思い知らされることは少なくない。今日とても大事な人が亡くなった。いろいろな思いが錯綜しているけれど、それはもうちょっと自分の中で咀嚼してみようと思う。(2004.10.18)

..731 心配性+段取りの悪さ=?
10/15 (金)

kumori.gif どうも昔から心配性だ。さらに昔から段取りが悪いと自分でもよくわかっている。この心配性と段取りの悪さがタッグを組むと普段の生活や行動に大きな影響が出てしまう。以前こんなことがあった。外出で自宅を出るとき玄関に鍵を掛けて出てきたつもりでも途中で掛けたかどうか心配になって戻ってきてしまう。もちろん掛かっているのだけれど、あまりに心配になって掛かっていることを自分の目や手で確認したくて仕方がなくなるのだ。ここまでが心配性の部。せっかく戻ってきたのだったら、忘れ物がないかどうか考えればいいものの、どうも目の前のこととか気になることしか見えないので、その前後のことや周囲のことがまるで考えが回らない。だからこのあとしばらくしてからまた忘れ物に気がついて帰ってくるのだ。これが段取りが悪いの部。こうして最初に家を出てから実際に出発できるまで10分くらいかかるのだ。以前こなんなことが…と書いたが、実は一回や二回どころじゃ済まない。ただ、こういったことで、あわててしまい事故に遭う…なんてことのなよう気をつけることだけは、なんとか実践できているみたいなので、よしとしよう。(2004.10.15)

..730 反省
10/14 (木)

kumori.gif このコーナーをご覧いただいている方も少なくないので、あまり細かいことは書けないのだけれど、今日、かなり久しぶりに、とても腹の立ったことがあった。仕事の依頼に対して全く返事をしない人をどう思うだろうか?仕方なく催促しても、いつまでも依頼した仕事が進まないし、その催促のメールすら半分以上が無視される状況をみなさんはどう思うだろうか?すっかり腹が立ってしまった僕は少々詰問するようなメールを送ってしまった…僕はただ何らかの形で返事が欲しかっただけなのだ。超多忙で対応できないのか、依頼している内容が理解できないのか、取るに足らないから対応したくないのか…なんでもよかった。理由は何であれ無視する態度が許せなかった。でもだからと言って、厳しい内容と受け取られかねないようなメールを感情の赴くまま送ってしまったことは、ちょっと大人げなかった。思うがままに言いたい放題なことをしていたら、組織なんて成り立たないわけで、社会の一員ならば知っていて当然のことだ。許せない部分とはきちんと割り切って反省せねばなぬまい。(2004.10.14)

..729 悪いことばかり考えても。
10/13 (水)

ame.gif 物事を始める前に最初から後ろ向きで悪いことを考えていれば、仮に都合の悪いことが起きてもショックは小さい…気がする。一方で前向きでよいように物事を解釈した上で、結果的に都合の悪いこと気が起きると、その落差によるショックは大きい…気がする。あくまでも「気がする」というだけで、冷静になってこの違いを考えたことはないことに気付いた。ずっと悪い悪いと思って結果的に悪いのと、良い良いと思って結果的に悪いのとでは、どちらが充実した時間が過ごせるだろう? 字面だけを追うと、なんとなく「良い方向に考えて結果的に問題がある」という方が、長い目で見ると幸せそうだ。長い時間くよくよしているのではなく、かなり積極的に前向きに活動する方がちょっと楽しいのかも…って気がしてきた。(2004.10.13)

..728 何が起きるかわからない世界
10/12 (火)

ame.gif ライブドアと楽天の熾烈な争いが続いている。果たしてこの勝負はどちらに軍配が上がるのか? どちらかに決まったとしても禍根を残すことになりそう。しまいには法廷闘争ってなことになっちゃうんだろうな。力を入れれば入れるほど、いろいろな点でもう後には引けなくなるだろうし。ただ、聞くところによれば、すでに楽天に決まりという声もあるけれど、何が起きるのかわからないのが、今年のプロ野球。シーズン前、プレーオフなんてつまらないと言う名物オーナーがいたが、彼には先日までの盛り上がりを想像できなかった。あっさり「一リーグ制」に移行できると踏んでいたプロ野球の首脳陣たちはここまでファンや選手の抵抗が激しいとは思いもよらなかっただろう。何が起きるかわからない世界を覗くのは楽しいけど、その世界で過ごすのはゴメンだな。(2004.10.12)

..727 妻かと思ったらクマだった
10/08 (金)

ame.gif ここんところ毎日のようにクマ出没のニュースが伝えられている。この夏の猛暑の影響でエサが極端に少なくなって、人里に降りざるをえないらしい。目の前にクマが現れたら、そりゃびっくりするだろう。まして、妻だと思って声を掛けたらクマだったら、もっとびっくりするかもしれない。そんな冗談みたいなニュースがあった。クマニュースが伝えられる中で、よく聞くのが、「猟友会」という名前。この人たちの活躍でクマの被害から人々を守っているのだろうけれど、猟友会の人たちってどんな人たちなんだろう。猟は趣味の一環だよな…?クマを捜索する時間って楽しいのだろうか…?(2004.10.8)

..726 悩みに悩む
10/07 (木)

hare.gif いろいろ悩んでいても、その悩みって他人からは当然見えるものではない。だから本人がいくら悩んで苦労したとしても、他人からは結局なにも変わったように見えないので、双方に微妙なギャップが生まれるはず。「無駄な考え休むに似たり」とはよく言ったものだ。悩んでいるだけじゃ何も変わらない。でも悩む。悩んだことが将来の糧になればまだ多少の意味はあるのだろうが、その場を何とかやり過ごして、ほっとしたら、あとは忘れてしまう…の繰り返し。そんな自分が嫌になる。どうしたらいいんだろう。(2004.10.7)

..725 黒川紀章にもの申す
10/06 (水)

hare.gif ちょっと前の記事になるが、大阪国際会議場の命名権を販売しようとする大阪府に対して、この会議場を設計した黒川紀章が苦言を呈したという。その内容が「品格のある公共施設として残して欲しい。どうしてもと言うなら、広告を制限すべきだ。財政だけでなく、自然や歴史、街並みなども念頭において施策を考えてほしい」と注文をつけたという。街並みなども念頭において…というコメントは、一瞬自分の目を疑った。はっきり言わせてもらえれば、僕の知っている黒川紀章の作品は街並みに合っていない。あえて合わせないのかと、本気で思っていたくらいだ。彼の作る建物はびっくりするほどの自己主張している。それは周囲の街並みを圧倒しているといってもいい。そんな激しい自己主張する彼の作品は嫌いじゃない。けれど、この彼のコメントはちょっと違うんじゃないかなぁと、僕が苦言を呈したいと思う。(建築には詳しくないけど)自分がそんな作品を作っておいて、本気で街並みを考えてなんて言っているのだとしたら、どうかしている。(2004.10.6)

..724 鉄道ファンにはかなりの驚き
10/05 (火)

ame.gif 現実は小説より奇なりとは、月並みな言い方だけれど、昨日のニュースにはびっくりした。一般の人はそうびっくりしないとは思うけど、鉄道ファンには歴史的なニュースといってもいい。JR東日本と東武鉄道が、特急列車を相互乗り入れして、新宿−東武日光など直通化するというのだ。かつて両社は激しい競争をし続けてきたという話を知る者にとっては、かなり意外なニュースだ。浅草や北千住といったターミナル駅しか持たない東武と、日光への観光輸送では東武に完敗している両社がつながるということは理想ではあっても現実ではありえないと思われていたし、僕なんか思いつきもしなかった。最近は日光や鬼怒川を訪れる観光客が減っているという話だし、自家用車やバスとの競争はもちろん、観光地同士の競争が激しくなっているのだがら、そういう時代に、鉄道同士で協力するという選択は賢明だ。発表された計画では2006年春からということになっているけど、もうちょっと早く実現しないかな?今からとても楽しみ。(2004.10.5)

..723 たまらないって…
10/04 (月)

ame.gif 周囲に期待されて苦しかったのでは?という問いに対して、イチローは「プレッシャーから解き放たれるのは不可能。背負ってプレーするしかない。でも、ドキドキ、ワクワクとかプレッシャーが僕にとってはたまらない。これが勝負の世界にいる者のだいご味」 うーん。シビれちゃうね。さすがとしか言いようがない。そうしたプレッシャーに応えられるだけの自信という裏付けがなければ絶対に言えない言葉。僕なんかそんなプレッシャーがあったら間違いなく逃げるな。それにしてもなぜここまでのことができるんだろう。そりゃ人並み以上の練習した結果なんだろうけど、じゃあどうして人並み以上に練習ができるのか?突き動かされる原動力って何だろう?結果はもちろんすごいけど、その背景に何があるのかを知りたい。(2004.10.4)

..722 慣れって言ってもなぁ…
10/01 (金)

hare.gif 徹夜の仕事が続く。仕事といっても直接何か作業をするわけではないのだが、夜を通して起き続けていると、多少仮眠を取ってたとしても、翌日というか当日は、何をするにしても身体が重くて効率が悪い。人によってはこれくらい大したことないのかもしれないけれど、正直言って僕にとってはかなりの負担になる。もともとそういった変化に身体が慣れていないということもある。そもそも平日だろうが休日だろうができるだけ就寝時間と起床時間を違えないように心がけているのだから、慣れようがないんだけど。そんな徹夜作業が今週は2度もあった。慣れようがない…とは言いながらも、やはりこういうことは慣れなんだろうから、数をこなしていく中で慣れていくしかないんだよねぇ。(2004.10.01)


9月2004年10月>11月
「定点観察」にもどる