定点観察 二番搾り

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2004年3月

590 真実はひとつのはず…
03/31 (水)

hare.gif 仙台で起きた筋弛緩剤混入事件で被告に無期懲役の判決が出た。捜査機関のでっち上げで無罪を主張する被告側と凶悪な事件であるとして無期懲役を求める検察側と真っ向から対立した結果、検察側の意見を全面的に採用する結果となった。これほどまったく意見の異なる事件もめずらしい。実際にこの病院では立て続けに同様の症状を訴えた患者が何人も出ているという事実…これだけが、双方が認める真実だが、それに至る経緯については、当然まったく異なった解釈となっている。それぞれの立場にとって、真実はひとつではない。99年12月に起きた徳島の自衛官変死「事件」は、再捜査の結果「事件性なし」として不起訴処分となった。当時自殺として処理されたが、そもそも自殺の理由がなく現場の状況から自殺と判断するには不審な点が多い「事件」だったが、結局当時の警察の判断が覆ることはなかった。ここでも立場によって真実はひとつではない。でも、少なくとも何の罪もない方々が事件に巻き込まれたという真実は間違いないわけで、本当はどうだったのか?どうすれば全貌がわかるのか、これらの事件を考えるたびにもどかしさを覚える。(2004.3.31)

589 桜
03/30 (火)

ame.gif 今日も帰りが終電間際になってしまった。最近はどうも帰りが遅い。しかも、大変なことにひどい風と雨に見舞われてしまった。昨日までの天気の良さですっかり満開に近くなった桜も、散ってしまうのではないかと心配になるほどだった。そういえば、この前桜を見に行ったときに気付いたことがある。今年ほど桜の木によって咲き具合がまちまちだったことはないのではないかということだ。四分咲きだと聞いて行った外堀通りの桜の多くは、あまり咲いていなかったが、堀の対岸の桜はほぼ満開という木もあった。考えてみれば、誰も命令しているわけではないのに、すべての桜が同じ時期に一斉に咲き始める仕掛けがあるなんて不思議。しかも、打ち合わせでもしているかのようにほぼ一斉に散ってしまうんだから、やっぱり不思議…(2004.3.30)

588 回転ドアの事故
03/29 (月)

hare.gif 六本木ヒルズで痛ましい事故があった。6歳の男の子が回転ドアに挟まれて亡くなったのだ。実際、僕にとって回転ドアというものは、そう頻繁に利用するわけではないこともあって、中に入る(中から出る)タイミングはちょっと難しい。タイミングが合わないと挟まれそうになる。ましてや子供であればなおさら危ないというのは、こうした事故が起きて初めてわかることなのだろう。ちょうど先日読んだ本の中に「ハインリッヒの法則」という法則があるのを思い出した。1つの重大事故の背景には、軽傷の事故が29、そして300の小さな事故があるというものだ。その後の調査で、昨年4月にオープンしてから軽傷を伴う事故が、32件起きていたという。偶然かもしれないけれど、この理論との数字に近さにすごく驚いたと同時に、何で防げなかったのだろうという思いを強くした。僕がそんな思いを強くしたところでどうってことないんだけど。(2004.3.29)

587 ニュースステーション
03/26 (金)

kumori.gif ニュースステーションが終わった。最近は帰りの時間が遅かったり別の番組を見ることが多かったり…ということもあり、あまり見ていなかったが、今日が最終回ということで見逃さないようビデオにとって見た。やはり…と言おうか、最後まで「久米宏流」を貫いた番組だった。そういう意味では確かに偏向した部分は見られたが、何かを貫こうとすればその脇にそれた立場から見れば、”偏って”見えるわけで致し方ない。もちろん、そのために直接の影響(被害)を被った方々には、そう簡単に納得はしてもらえないだろうけれど。キャスターのそばにコメンテータを置いたのはこの番組が先駆けのように思う。オープニングもニュース番組らしくないアニメーションで異彩を放っていた。いつまで見られるかわからないけれど、番組のオープニングがこちらで見られる。このときのテーマソング(曲名はなぜか不明らしい)は、そのほかのテレビ朝日のニュースでも同じように利用されていた。番組の最初に今日放送される内容を、一覧で見せてくれるのもこの番組が最初だったと思う。金曜日だけは特別編成で、開始時間も30分遅く、出演者も全員ラフな格好で登場。名物「金曜チェック」は、今から考えればもはやニュース番組という範疇を超えた”ふざけた”コーナーだった。何から何まで新しく、その後のテレビに大きな影響を与えた番組だった。最終回では、合成CGで、番組の最初の頃と10年目の頃、そして現在の久米宏と対比させたシーンが出てきたが、ここ最近で急激に歳を取ったように見えた。引退したがっていたのも仕方がないのかな。なんだか無性に寂しさを覚えた。今日、また、ひとつの時代が終わったのかもしれない。(2004.3.26)

586 有給明けの憂鬱
03/25 (木)

kumori.gif 昨日は先週までの出張代休と言うことでお休みをいただいた。せっかく平日のお休みなのだから、どこかに出掛けようかと思ったが、諸般の事情でほぼ一日中家で過ごすことになった。それなのに、全然休まった気がしないのはなぜだろう?ほとんど体を動かしてはいないのに、むしろ疲れたような感じになってしまった。以前から思っていることだけれど、僕は休むのが下手くそだと思う。せっかくまとまった時間があるのだから、日頃できないようなことをすればよいのに、気になって中途半端に会社のメールを見て仕事してしまったり、何をやったらいいかわからず、インターネットを見たり、別にどうしても読まなければならないってこともないのに、新聞なんか読んでみたりする。翌日の休みに備えて、休み前の夜は終電ギリギリまで仕事しておいて、休み明けは休んだ分を挽回するように頑張るなんて…なんのために休んだんだろう。せっかくの休みも、休んだ気がしてないのに…。今回のこの反省をふまえて、休みの時にやるべきこと、やりたいことをリストアップしようと思う…って、前もこんなこと書いたような…これは性格だから仕方がない…なんて、諦めていたら、また後悔するんだろうな。(2004.3.25)

585 かっこよさ
03/24 (水)

ame.gif いかりや長介が亡くなって、たくさんの別れの挨拶を聞いたが、多くの人の口から「とてもかっこよかった」という言葉を聞いた。この評価に異論を唱える者はいないだろう。「かっこよさ」ってなんだろう。いかりや長介は、とても仕事に厳しかったが、一方で多くの人に慕われ、生き方に一本筋の通ったような人だったようだ。たぶん、かっこよさってここなんだと思う。一生懸命取り組む何かに明確なこだわりを持っている人…かっこいいね。こんな人。今日は、出張中に録画した「白い巨塔」の最終回を見た。ドラマの中で亡くなった財前教授は”悪役”ではあったけれど、あれはあれでどこかかっこよかったように思う。自分の信念を貫き、明確なこだわりを持つということは、そう簡単なことじゃない。(2004.3.24)

584 地下鉄に変化
03/23 (火)

kumori.gif 今日地下鉄の一部の駅の柱に、アルファベットと数字を組み合わせた記号が大きく表示されていた。先日、4月より営団地下鉄と都営地下鉄で、わかりやすく乗れるようにするために、すべての路線名や駅名に固有のアルファベットと番号を付加するという発表があったが、もう先行して始まっているようだ。見慣れた駅名のところに、アルファベットと数字の並ぶ光景は、なんだか日本離れしたような不思議な感じがした。でも、初めて日本に来た人にとっては、かなり便利なんじゃないだろうか?もし、日本語がわからないまま地下鉄に乗る羽目になったらきっと大変だろう。速い速度で移動する電車の中から、漢字で書かれた駅名を読み取るのは至難の業だろうし。あと4月から「営団地下鉄」が株式会社化して、「東京メトロ」に変わるとのこと。看板の掛け替え作業が進んでいる。新名称の発表は今年の1月だったけれど、営団地下鉄のサイトのURLは、ずっと以前からtokyometroだったことから、もう最初から新名称は決まっていたのかもしれない。(2004.3.23)

583 8時だヨ!全員集合
03/22 (月)

ame.gif 日本に帰ってきて一番びっくりしたニュースは、いかりや長介が亡くなったというものだった。いかりや長介といえば、なんと言っても「8時だヨ!全員集合」と「ドリフ大爆笑」だ。前者の「8時だヨ!全員集合」は、公開生放送で観客と一緒に見られる最後の番組だったと思う。そして、一切内輪ネタがなかったというのも、この番組が最後だったような気がする。誰もが見て楽しめたし、とてもわかりやすい笑いだった。一方、あとから始まった「オレたちひょうきん族」は、内輪ネタとスタッフの笑い声という”閉鎖的な笑い”だったが、当時はこれが新鮮に感じて、しばらくするとこちらを見るようになってしまったのは、単純に飽きたからなのかはよくわからないけれど…。今から思えば”閉鎖的な笑い”を理解しようとすることが、どこか”大人の笑い”のような錯覚をして、ちょっと背伸びをしようとしたのかもしれない。「8時だヨ!全員集合」は、また久しぶりに見てみたい! 実際そう思う人が多いようで、当時の番組を収録したDVDが売り切れ続出しているらしい。再放送してくれないかな。(2004.3.22)

582 アメリカ2日目
03/19 (金)

hare.gif アメリカ2日目。英語をたくさん聞いてるだけでもくたびれてくるのは、話していることがほとんど理解できないせいだと思う。声ではなく音として聞こえてくるので、時差ボケも重なって眠くなってくる。なんとか午前中をしのぐとお昼。どこに行こうかとみんなと話し合ったのち、昨日いけなかった吉野家へ。完全に一般的なファーストフード店といった雰囲気。ビーフボールのレギュラーサイズを頼む。出てきたものは、日本で言えば特盛に相当しそうな、肉の量だった。そして味は全く日本のと同じだし、ごはんも柔らかすぎず硬すぎず、とても美味しかった。一ヶ月ぶりの牛丼だった。仕事が終わったのは、夜の7時近くだった。遅くはなったけれど、せっかくここまで来ているのだからと、会社の人にサンフランシスコまで車で連れて行ってもらえることになった。車で約1時間ほどでサンフランシスコに着いた。アメリカは二度目だけれど、前回はワシントンDCだったので、大都市は初めてだった、高層ビル群やたくさんの行き交う車、路面電車、トロリーバスなどなど、見るものすべてが興味深かった。かなり短い距離ではあったがケーブルカーに乗り、中華街に行って中華料理を食べてみた。仕事の時間の関係で、出掛けられると思っていなかったので、楽しかった。そうなるとちょっと欲が出てくるもので、できることならば昼に来てみたかったとか、路面電車やトロリーバスにも乗ってみたかった…なんてちょっと贅沢なことを考えてしまった。(

581 アメリカ初日
03/18 (木)

hare.gif 日本からアメリカに行く方が、その逆より時差ボケがつらいという話を聞いていたので、できるだけ早めに慣れるように…と飛行機の中ではできるだけ寝ておこうということにしていた。幸運なことに隣の座席が2席とも空いていたので、席と席の間の肘掛けを跳ね上げて、完全に横になった形で寝ることができた。そのおかげで、夕食直後から、サンフランシスコ着陸1時間前まですっかり寝てしまい、飛行機の中で読もうとしていた本には、ほとんど触れずじまいだった。入国審査は予想以上に時間がかかる。「何日間滞在する?」「何をしに来た?」と言う入国審査官の質問には立て続けに答えられたけれど、そのあとなにか聞いているようだったが、何を言ってるのかさっぱりわからない。さて困ったぞ…と思っていたら「セミコンダクタ(半導体)?」と言っている。どうやら目的地が、シリコンバレーなので気を利かせて聞いてくれたのかもしれない。面倒だったので、「YES」と答えて難を逃れる。サンフランシスコでは、取引先の会社の方に出迎えてもらった。異国の地で知っている人の顔を見つけると安心するものだ。少し気が楽になったが、すぐさま今回の訪問の目的である、ある製品のトレーニング(講習)を受ける。基本的に座学なので急に眠気に襲われ大変だった。会社が終わったあとも今日の復習ということで夜の9時過ぎくらいまで確認の作業。その後夕食。吉野家に行ったが、もう閉まっていた。夜の10時までらしい。そのほかの店もだいたいそのくらいの時間でおしまいで、仕方がなく吉野家の目の前にあったデニーズへ。

580 広島からサンフランシスコへ
03/17 (水)

hare.gif 広島に着いたのが昨日の夜遅くだったので、今朝は早めに起きて散歩でもしようかと思ったら、珍しく「二度寝」してしまい、散歩に出掛ける余裕などなくなってしまった。それでもほんの少し歩いてから、広島にやってきた一番の目的である打ち合わせに臨む。打ち合わせは、なんとか無事に済んで、広島の営業所の皆さんに挨拶。お昼でもごちそうになってもよかったのだが、なにせ今日はこのままサンフランシスコに行かねばならない。せっかくの機会なのに…と後ろ髪を引かれるような思いで、広島をあとにする。結局羽田空港には午後3時近くに着いた。ここからはリムジンバスで成田空港に移動するのが常套手段だが、今回は鉄道が足りない旅を続けているので、ここはぜひ鉄道で移動したいと、京浜急行−都営地下鉄−京成電鉄と乗り継いで、成田空港へ。今日の出発便が表示されているモニタに、僕の乗る予定の19時05分発ユナイテッド航空838便が出ていない!落ち着いて、よく見てみると、838便は18時50分発にとして載っていた。チェックインカウンターの人に聞いてみると、そういうものらしい。なんだかわかりにくい話だ。とにもかくにも、なんとか乗り込んで、サンフランシスコへ。

579 滅多にないことが集中する?
03/16 (火)

hare.gif 滅多にないことが集中することは意外とよくある。考えてみればとても不思議。滅多にないはずのことが重なるって、言ってみれば、滅多にないことの掛け算なのに…。そんなことが、今まさに起きている。今日から広島に出掛け、さらに翌日は打ち合わせのあと、東京に戻りその足で、成田からサンフランシスコに向かうというとんでもないことになってしまった。滅多に出張なんてないのにね。さらに諸般の事情で会社の自分の座る座席も、今日引越しなければならないということになってしまった。そんなもんだろうとわりきってはいるものの、急に次々とやってくる環境の変化に追いついていくので精一杯という感じ。とりあえず今日は夜、暗くなってから広島に着いて、お好み焼き食べて、原爆ドームを見て、広電西広島(己斐)駅を見学しただけでおしまい。これだけ書くと、なんだか遊んでいるだけみたいになってしまったな。ほんとに違うんだけどね…(2004.3.16)

578 変わっていく風景
03/15 (月)

hare.gif 先日いつも利用する地下鉄の乗換駅の改札口の様子がちょっと違った。はて、何が変わったんだろうと思い返してみたら、改札口の横にあった、待ち合わせ用の黒板が姿を消していたのだ。もうおわかりの方もいらっしゃると思うけど、携帯電話の普及で黒板に書いておく必要がなくなってしまったのだろう。また地下の改札口ということもあり、携帯電話がつながりにくいと言うのも、待ち合わせ場所としての地位を下げてしまったのかもしれない。新宿駅から見えるNTTドコモのビルといい、地下鉄の改札口の風景といい、大きなところから小さなところまで、たかだか十数センチの大きさしかない携帯電話の存在が、街のあらゆる風景を変えているのだ。なんだか不思議。(2004.3.15)

577 風邪をひいてしまった
03/12 (金)

hare.gif ついに風邪をひいてしまったようだ。幸いひどくないこともあって、ほぼ日常生活はいつもと同じように過ごせているけれど、のどが痛いのと、鼻が詰まっていてちょっと苦しい。鼻が詰まるというのは、実は身体にとってものすごく恐ろしいことのような気がしてきた。幸い人間は鼻だけではなく口から呼吸ができるようになっているので、無事生きていられるけれど。よくロケットや旅客機などで、故障を起こした際に代替の機能が働いて最悪の事態を避けるシステム、いわゆるフェイルセーフが、この呼吸の際に利用できる口の機能なのではないか?と思うと、人間の身体はよくできてるなと思うと同時に、身体にとってよくない状況にいるんだと改めて思った。この週末はちゃんと休もう。(2004.3.12)

576 事件
03/11 (木)

hare.gif 昼食の帰り。会社の建物に戻る途中で、その事件は起こった。今日は風が強かった。コンビニの前に止めてあった自転車が倒れた。大きな音がしたので、電動機付き自転車かなと思ってみてみるとそうじゃなかった。でも、ただ自転車が倒れただけの音じゃないような気がした。その音に合わせるかのように、子供の泣き声が聞こえた。不思議に思いながら、よく自転車を見てみると、自転車の隙間から小さな足のようなものが見えた。「あれ?」と思い、さらによく見ると、自転車のハンドルに取り付けられた座席に子供が乗っていたのだ。あわてて自転車のところに駆け寄り、僕と同時に駆け寄った人たちと一緒に自転車を立て直した。コンビニで買い物していた母親が外の騒ぎに気がついたのか、すぐに店から飛び出してきた。幸い、なぜか子供はヘルメットをかぶっていたので、目立った怪我はしていないようだったけど、相当怖かったことだろうな。不安定な前輪に取り付けられた座席にベルトでしっかり固定されていたのだから。当然倒れる瞬間どうすることもできなかったのだ。自分がその立場に置かれたと思うだけで恐ろしくなってくる。きっと母親は混雑した店内を避けるつもりで子供をそのままにしたのだろうけど。目を離した隙に何が起きるかわからないのだから、大変だけど子供からは決して目を離さないように…というよい教訓になったことだろう。(2004.3.11)

575 中国では普通だからと言って…
03/10 (水)

hare.gif 昨年もっとも多くの売り上げのあったアーチストに送られる日本ゴールドディスク大賞に、邦楽部門では浜崎あゆみ、洋楽部門では女子十二楽坊が選ばれたとのこと。そういえば、女子十二楽坊って今は、十三人いるらしい。さて、女子十二楽坊と言えば、日本で発売済みのCDに、シンガポール人の作曲者に無断で利用された曲が、いくつか収録されているというニュースを見た。しかも彼女たちをプロデュースした会社社長は、「中国では普通のことで自分自身も被害に遭ったことがある」といったのだそうだ。それほど著作権というものを軽んじているのならば、今後、日本でも著作権について主張しないでほしい。CDがダビングされて日本での売り上げが減ってしまったとしてもだ。この社長には「日本では普通のこと」と言って納得してもらうことにしよう。(2004.3.10)

574 遊園地と毎日の生活
03/09 (火)

hare.gif 最近、諸般の事情から急に忙しくなって、仕事ややるべきことに追われるような毎日を過ごしている。気が滅入ることもある。いま、この前の休みに図書館で借りてきた「遊園地の現在学」という本を読んでいる。遊園地のアトラクションは、現実から乖離した特殊な空間であり、来訪客はそれらで経験できる「未知なるものへのワクワク」を期待してやってくるのだ…と。「未知なるもののワクワク」…って、ちょっと待てよ…いま携わっている仕事や日々の生活も考えてみたら、どんどん状況が変わっていて、将来何が起きるかわからないという意味で、未知なるものということには違いないぞ。けど、遊園地やテーマパークのワクワクのような楽しみを感じられていないのは、なんでだろう。もしかして、ほんの少しものの見方や考え方を変えるだけで、もっと日々の生活を楽しめるようになるのかもしれない…なんて考えたりした。(2004.3.9)

573 会長の死
03/08 (月)

hare.gif 生きているだけだって死にたくなることだってあるのだから、日本中から批判が集中すれば生きた心地はしなくなるだろう。だからといって自らの命を絶っていい理由にはならない。浅田農産の会長夫婦が自殺したというニュースを聞いて、なんと言っていいかわからない虚しさを感じた。自殺したからといって何も解決しないなんてことは、当の本人もよくわかっていたはずである。それなのに死を選ばせてしまったのは、彼を取り巻く周囲に問題はなかったか?もちろん、不必要な誹謗中傷はあってはならないことだが、精神的に追いつめられていた会長に、周囲でしてあげられることはなかったのだろうか?きっと自殺した会長には心に去来することはたくさんあったはずである。それを思うとなんともやりきれない思いがする。(2004.3.9)

572 3月から寒い
03/05 (金)

hare.gif 3月に入ってから急に寒くなってきた。とかくカレンダーと実際の気候とは違うもんだけど。ニュース的にはそれもOKで「今日はこんなに寒いのに、暦の上では二十四節気の一つの啓蟄です」というのは、もうお約束そのもの。毎年何回も聞いてきたような気がする。そしてこの啓蟄、どういうわけか二十四節気の中では、やたら聞くような気がするのは気のせいかな?二十四節気のうち、立春とか春分、秋分、夏至、冬至を聞くのはわかりやすいから当然としても、二十四もあるんだから、ほかにどんなのがあるのかなと調べてみたら「清明」「小満」「芒種」なんてのもあった。あんまり聞いたことがない。なんでだろう。ニュース的に扱いにくいのかな?(2004.3.5)

571 会議中のメモを取られること
03/04 (木)

hare.gif 打ち合わせがあった。行く前から、相手は非常に癖のある人たちばかりだよ…なんて、周囲から言われたので、いつも以上に緊張してしまった。無事かどうかわからないけど、なんとか終えることができて、ほっとしたところで、ふとあることに気がついた。相手がたまたま経営者クラスの人たちばかりから…というわけではないだろうが、まったくメモを取ってもらえなかったようだった。もともとメモを取らないような人たちばかりだったのか、説明を聞くことに集中していたのか、それともメモを取るに値しないような説明だったのか…。本当に忘れてはいけないような説明だったら、普通はメモ取るよなぁ…なんて考えてみると、考え過ぎかもしれないけど、ちょっとだけ悲しくなった。(2004.3.4)

570 二色弁当の食べ方
03/03 (水)

kumori.gif もう飽きてしまうけど、相変わらず会社での昼食は、近くのコンビニの弁当とかパンを食べる。新商品が出るタイミングと毎日弁当を食べていくローテーションがかみ合わず、毎日食べる弁当が2〜3周してしまう。つまり新しい弁当が出るまでに同じ弁当を2〜3回食べることになってしまう。今日は二色弁当。もう何回目だろうか…?これは定番商品なのでローテーションが苦しくなってきたときに食べる弁当なので、相当食べているかもしれない。そして食べるたびに悩むのが、この弁当の食べ方。この弁当は名前の通り二色になっていて、右半分が牛肉のそぼろで、左半分がたまごになっている。右半分から食べ始めたら、残りは全部たまごになってしまって飽きるし、逆もまたしかり。両方から崩していくと食べ方がちょっときたない感じになってしまう。かくして、そぼろとたまごの間から、両脇に向かって食べていく感じというのが、現在までの結論。(2004.3.3)

569 浅田農産
03/02 (火)

kumori.gif 記者たちからの質問に「あちゃー」という浅田農産の社長は、どう見ても人のいいおじさんといった感じだった。鳥インフルエンザにかかった。あくまでも、飼育していた鶏が鳥インフルエンザにかかっていたとは知らなかったのだそうだ。最近の鳥インフルエンザの騒動がニュースで報道されているのにもかかわらず、ある日からいつもの10倍の1000羽も死んでしまったというのに、まったく知らないというのは、ちょっと考えにくい。それだけに人のいいおじさんの裏の一面を見るような思いだ。100歩譲って知らなかったとしたとしても、記者たちからの質問に「具合の悪い鶏から出荷するのが常識で、これまで何十年もそうしてきた」なんて言っちゃいけない。そんなのなんの言い訳にもならないし、今回の鳥インフルエンザとは、直接関係ない話だ。おそらくはこのままこの農場は閉鎖されるからいいけど、現在もこれからも養鶏業を続けている人たちに計り知れない影響を与えてしまうことに、どうして気づかないのだろう。やっぱりただの人のいいおじさんなんだろうな…(2004.3.2)

568 これもあこがれ?
03/01 (月)

yuki.gif 小学生の頃か朝礼の最中に貧血で倒れるとか、ある程度年齢を重ねてからも何かの拍子に”気を失う”とかいうことに対して、ちょっとしたあこがれを感じていたものだ。これは、まんが「ちびまる子ちゃん」でも見たくらいだから、きっと誰もが思ってきたことなのかもしれない。で、最近では、僕にとって、胃潰瘍なども同じような位置づけになっている。もちろん、そういった症状になった当事者でないとわからない大変さもあるのだろうが、僕は幸か不幸か当事者ではないので、言いたいことを言わせてもらえば、過剰なストレスの結果、ついには胃潰瘍になってしまいました…というのは、ストーリーとして流れが”きれい”な感じがする。ちょっとうらやましい。「なるほど胃潰瘍になるほどいろいろ思い詰めていたんだな」なんて、人はいいように解釈してくれる(はず)(気がする)。幸か不幸か…なんて言っちゃいけないんだけど、僕は長らく健康で生き続けられているので、そういった心配がない。うれしいような悲しいような。(2004.3.1)


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