増田 悦佐/著
講談社
1,890円(税込)
街にも寿命や性別、性格がある…という視点に立った本。これまでうすうす感じていた街の特徴を、この本の著者なりの考えで分析している。鉄道がその街をどのように交差しているかで街の性格を表すという考えは、ちょっと興味深かった。鉄道が直角交差している都市は、「大衆的」「庶民的」であり、代表的な例としては新宿があげられるという、斜めに交差している都市は、一癖も二癖もある「マニアック」な街ということで、下北沢などが例としてあげられている。なかなかおもしろいなと思っていたけど、完全に直角に交わっている秋葉原駅界隈は、どちらかと言えばマニアックじゃないかなぁ…なんて思いつつ読み進める。最後あたりの章では、山手線を三重の環状線にしてしまえとか、東急大井町線二子玉川や京王井の頭線吉祥寺といった終端駅から延長せよ…といった、かなり独断的な話になってしまった。残念ながら期待通りの内容じゃなかった気がする。(2004/7/31)
【★★★★☆】 −04/07/31更新
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伊集院 憲弘/著
広済堂出版
1,470円(税込)
元日本航空のチーフパーサーだった著者が直接経験者より取材したハイジャックの話と、著者自身が経験した飛行中の火災事件、天候不良で韓国内の米軍基地に緊急着陸した話の主に3つの章で構成されている。それぞれの章では、かなり詳細に書かれていて、会話の一部始終が再現されている部分もある。よくぞここまで細かい内容を記憶しているものだ…と感心してしまった。事件や事故をたくさん集めた本ではなく、乗務員はどうあるべきか?みたいな話が多いので、乗務員向けのマニュアルや副読本に使えそう。(2004/7/31)
【★★★★☆】 −04/07/31更新
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