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旅行

2007年夏期休暇旅行日記

2007年9月21日 −2日目−


翌朝…

祈りも虚しく朝から思いっきり雨…。
部屋の大きな窓からは、雄大な山並みを眺めることができるらしいが、ひどい雨だし、、窓も曇っていた。もっとも窓の前には大きな木が立っていたので、晴れていたとしても、それほど景色ではなかったのかもしれないけど。

部屋のテーブルに置かれていた支配人からのメッセージが寂しい…。

せっかくだから朝も露天風呂に入ってこよう。

何の変哲もない注意書き。ちょっと違和感があったのは、「お願い」の下に、NOTICE と書かれていたということだった。もちろんこれだけでは何の問題もないのだけど、NOTICE という文字しか理解できない人は、その下の文字を一切理解できないわけで…じゃあ、NOTICE と書かれている理由はなんだろう…と。

お客さんが誰もいないので、デジカメ持参。

本当は目の前に本白根山が見えるらしいが、全く何も見えない。水しぶきが上がるほどの雨のために、屋根のないところに出ると、頭が濡れてしまうほどだった。

なんと言っても、ここは素泊まりなので、朝食は昨日買っておいたパン。あまり長居する理由もないので、8時半くらいに出発。

車で移動中に天候が変わったら行くつもりだった鬼押出し園には行かず、白糸の滝に向かった。

さすがに9時ちょっと過ぎで、しかもこんなに雨が降る中では、観光客はまったくいない。滝に向かう遊歩道に掛かるように倒れている木が、先日の台風のすごさを物語っていた。

白糸の滝は、昨日からの雨にもかかわらず、水の流量はそれほど多くないように見える。

こんな状態を生かして?、普段なら撮れないような写真がいろいろ撮れる。
試しに白糸の滝の滝壺にカメラを入れてみる。かなり冷たい。雨にもかかわらず、水はきれいだが、流れが速いために、動植物の姿は見えない。


続いて、旧三笠ホテルへ。

純西洋風のホテルとしては日本では札幌の豊平館についで二番目に古い、1905年(明治38年)に建てられたとのこと。

電気によるシャンデリア、イギリス製のカーペットや同国製のタイルを使った水洗トイレなど、当時の最先端の設備が整っていて、外国人をはじめ日本を代表する財界人も利用したこともあって、「軽井沢の鹿鳴館」と呼ばれたのもうなずける。

主に外国人宿泊客を対象としたということが、こんな感じで部屋番号にも現れているのが面白い。13号室がない代わりに、日本では忌み嫌われる4号室とか9号室がある。

外観は純洋風建築でありながら、天井部分に木の地肌をそのまま生かした装飾があったり、畏まった雰囲気でありながら、バスタブの足が“猫足”だったりと、見どころがあちこちにある。

1970年(昭和45年)に残念ながらホテルとしての営業は休止してしまうが、その後、国の重要文化財に指定されて、現在に至っている。

写真が載せきれないので、とりあえずここはおしまい。

昼を過ぎてようやく晴れてきた。

午後からは軽井沢を離れて、今晩の宿泊地である別所温泉方面に向かう。途中、江戸時代の宿場町の様子がそのまま残されている、海野宿の街並みを見に行く。

明治時代に入って養蚕が盛んになって、養蚕に適した建物もあって、独特な雰囲気を醸し出している。ここまで見事に、しかもたくさんの建物が残されていることに驚いた。全長は650mもあるらしい。

今日が平日ということもあって、観光客が比較的少なく、じっくりと街並みを散策することができた。

歴史的な街並みが残されているとは言っても、多くの場合ほんのわずかだったり、“張りぼて”的なものであることが少なからずあるが、ここ海野宿の街並みは、そのいずれでもなかった。

ぶらぶらと歩いていく。

おじゃこが見つけた。不思議な張り紙…

近づいてみてみると…





閑話休題

海野宿資料館(\200)で、このあたりの歴史を学ぶ。江戸時代の宿場町の役割を終えた海野宿は明治時代に入り、養蚕が盛んになる。

蚕の保温のために焚いた火の煙を逃がすために、屋根の上に小屋根を作ってあるのが、このあたりの建物の特徴。建物屋根に対して垂直に立っている屋根が「うだつ」と呼ばれるもので、もともとは防火壁的な役割があったものの、実際にはあまり役には立ってなくて、それよりも装飾的な意味合いが強かったらしい。「うだつが上がらない」のうだつの語源とも言われているみたい。

養蚕は、この地域に莫大な利益をもたらした。江戸時代の街並みがそのまま残されているのは、この養蚕のおかげと言っても過言ではない…と、資料館の説明に書いてあった。

海野宿の古い街並みで、子どもたちが遊んでいた。

通り抜けようとする僕らを木の枝で遮って、「おじさんと、おばさん、ここは通行止めでーす」という。

どうしたら通してくれるの?と聞いたら、駐車券!?が必要というので、はい…と渡すふりをすると、木の枝のゲートを上げて通してくれた。

「おじさんと、おばさん」と呼ばれたことが悲しかった。駐車券など踏み倒してやれば良かった…と、かなり大人げないことを考えてみたり。

レンタカーは上田駅まででおしまい。だいたい200kmくらい乗った。

ここからは基本的に列車での旅になる。当然だけど、車と違って、時刻表通りに動かなければならないから、常に時間を気にしなければならない。

上田駅から別所温泉駅までは、上田電鉄で約30分ほどかかるが、1時間に1〜2本しかないため、うまく調整しないと時間がもったいないことになる。ちょうどギリギリで乗れそうな列車があったので大慌てで、車を返し、乗り場に向かう。

無事に列車に乗り込んだものの、上田駅付近や上田電鉄の写真を撮りそびれてしまった。

自分で運転しないで、勝手に目的地に連れて行ってくれる列車は、とてもらくちん…のはずが、興味がある電車ということもあって、まともに席に座っていられず、あっち見たり、こっち見たり、写真を撮ったりと、逆に大忙し。

今晩の宿泊は、旅館花屋。

建物自体が有形登録文化財に指定されている由緒あるもので、今晩は今回の旅行で最も贅沢な一泊となる。

いくつかの“離れ”へは渡り廊下がつながっていて、廊下の左右には池と庭園がある。

夏を惜しむかのような、わずかな蝉の鳴き声と、秋の訪れを告げる虫の鳴き声が混じって、季節の変わり目を感じる。

今回のような“離れ”に泊まるのは初めてだったが、人の話し声や歩く音といったホテル・旅館特有の雑音が一切聞こえないのは、それだけでちょっと新鮮だった。

まるで、ひとの家を訪問しているかのような錯覚を覚えた。ここの離れには、トイレやお風呂に通じる小さな廊下があった。どこか懐かしい気がしたのは、今はない、母方の実家のあった岩手の家と似ていたからかもしれない。

露天風呂はもちろん、料理も楽しみのひとつだった。
秋の味覚ということで、松茸づくし! こんなに松茸を食べたのは初めてかもしれない。永谷園のお吸い物と同じ香りがした…ととっさに思ってしまったのは、日頃食べ慣れていない証拠だ。


夕食を食べて、温泉につかると、のんびり…する間もなく、今晩も猛烈な睡魔に襲われ、21時過ぎには寝てしまう。どうしてももったいない気もするが、ダメだ、睡魔にはどうしても勝てない。