定点観察

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2004年6月


27日
日曜日
曇り

残念ながら…

 風邪をひいてしまったかもしれない。一昨日かなりの頭痛がしたものの、翌日(昨日26日のこと)は、すっかりよくなっていた感じだったので、ちょっと油断してしまった。ただ昨日だって、あまり無理しないで過ごしたはずなのに、今朝から、のどが痛くて、微熱(37度)もある。僕の風邪の症状は、まず鼻づまりから始まることが多く、頭痛から始まるというのはちょっと珍しい。今はただのどが痛いというだけの状態。明日からの仕事のことを考えると、ちょっと困る。

26日
土曜日
曇り

水道橋〜本郷給水所公苑〜水道歴史館

何か期待させる外観 特に何もないのに…
 昨日はひどい頭痛だったが、今日はだいぶおさまっていたので、ちょっと出掛けることにした。図書館で借りた本に載っていたのをおじゃこが見つけたので、それを参考にした。まず訪れたのが、元町公園というところで、水道橋駅から歩いて数分のところにある。おそらく中央線の電車からも見えると思う。入り口が独特な作りで、参考にした本によると、中世ヨーロッパの露壇式の手法を汲んでいるのだという。確かによく見ると時代がかって珍しい感じだ。でも入ってみると、なんてことはない普通の公園にしか見えなかったのは、ちょっと残念。ただどこか全体的に妙な公園だった気がする。
なぜか幅跳びはできる 深夜12時までやられちゃたまらない 全コンクリート製すべり台

なぜか地球儀
 続いて、すぐ近くにある本郷給水所公苑に行く。近づくと大きなコンクリートの建物の上に、緑がちょっと見えるといった感じだった。階段を上がると、そこには立派な公園が…公園のベンチで”不良”のおばちゃん3人組が、たばこを吹かしているそばを通り、林の間の小径を通り抜けると、地球儀とバラの花壇の広がる光景に出くわす。なぜここに地球儀が?という疑問もわかないわけではないが、その大きな地球儀の存在感とちゃんと回せるというところで、そんな疑問は吹き飛んでしまう。振り返ってみれば、咲き誇るバラがきれい。せっかく来たので記念写真を撮る。
建物の上とは思えない
次に、さきほどの林のところに戻る。よくあたりを見渡すと、ただただ木が植えてあるというのではなく、雑木林のような雰囲気で、その間を流れる小川は湿地帯の池を思わせるような佇まいを見せてくれた。魚やアメンボもいるし、朽ちた木の下には、アメリカザリガニの姿も見えた。まさに自然そのものだった。忘れちゃいけない、ここは貯水槽の上なのだ。まさに”空中庭園”なのだ。建物の上でここまでできるのだ。


出迎えるのは水道局の
キャラクター「すいてきくん」
今月は特別…?
 この公苑の隣には、東京都水道歴史館というものがある。入場無料が嬉しい。入館すると、さらに今月は水道月間ということで、入館するだけでプレゼントがあるという。ストラップとかキーホルダーとか選べるというので、そのうちマグカップをいただくことにした。ずいぶんな大盤振る舞いだ。無料の施設ではあるけど、これがまた展示施設はなかなか凝っていて、結構楽しく見学することができた。
木製の水道管とダミー
 なかでも、玉川上水完成までの経緯を、人形劇風に紹介している「玉川上水ものがたり」はおもしろかった。以前から江戸の上水道は、世界的に見ても、進んだ施設であったと言うことは聞いていたが、江戸時代から使われていた木製の水道管や上水井戸といった実物を見ると、それを改めて実感させられる。


19日
土曜日

迎賓館〜ホテルニューオータニ〜青山霊園〜(六本木ヒルズ)

 今日も見聞きしたことはあるものの、今まで行ったことのないところを中心に歩いてみた。

迎賓館ははるか彼方…
 四ッ谷の駅から、まずは迎賓館まで歩く。駅から意外なほどすぐのところに迎賓館の門がある。ただ、門から迎賓館の建物まではものすごい距離があって、写真を撮ったものの、とても小さい建物にしか写らないのが残念だった。迎賓館に向かう途中で信号待ちをしている間にも、門の前に横付けする観光バスが何台もあったが、わずかの時間で去っていった。もちろん門越しに見ることしかできないので、”バス車中より見学”ということなのだろう。これまでも迎賓館の見学会に応募したこともあるが当選した試しがない。


道があってるのか不安になった

またまた結婚式に遭遇
 続いてホテルニューオータニに向かう。途中、舗装が完全でない歩道を歩いた。歩道の回りにはハルジオンが咲いている、なんとも都心とは思えない歩道を通り抜け、ホテルの日本庭園へ。ホテルとは何の関係もない自分たちのような客が自由に庭園に入れるようにしてくれているなんて、なんとホテルの太っ腹なことか。ホテルにある日本庭園はいくつか訪れているが、ここの庭園はそう広くはないものの、かなり立体的で変化に富んでいて楽しい。池の鯉がやたらお腹を空かしてたのが印象的。何匹かは飛び上がってた。

見かけるのは警官ぐらい…
 赤坂御苑に沿って青山通りを歩く。昼前だったこともあって日差しが一段と強くなってきた。太陽はちょうど真上。地図だと緑に沿っていることから、歩きやすそうに見えたのだが、実際は青山通りと御所の間は高い土手で隔てられているので、なんのことはない、普通の国道の歩道を歩いていくに過ぎない。当たり前なんだけれど。暑くなってきたせいか、あまり人の姿がない。

墓地を貫く小道(拡大)

六本木ヒルズも見える
 しばらく歩いて青山霊園へ。月並みな言い方だけれど、都心とは思えないかなり静かで鄙びた感じ。さまざまな有名人が眠っているそうだが、ちゃんと下調べしていなかったので、よくわからなかった。特に意識せずに北から南へ通り抜けただけだが、やたら目に付いたのは軍人のお墓。かつてはうやうやしく葬られたのだろうが、今では訪れる人もいなくなったためか、荒れてしまったお墓も少なくなかった。

座るところが見つからない…

もうちょっと何とかならないか…
 続いて、六本木ヒルズへ。ここまで来るとだいぶくたびれてきてしまって、ちょっと座ろうかなと思って、施設内を歩くが、歩いた場所が悪かったせいか、ベンチがあまりなくてさらに歩かされた。実際座る場所が見つからずに”ウンコ座り”している人もいた。バドワイザーの小袋を配る”パドガール”を発見。ビールは飲まないけれど小袋の中には試供品が入ってるのかな…とパドガールのところに近寄るが、なぜか目線を合わせてくれない。当然小袋をくれない。別の家族連れや外国人には笑顔で配ってるのに、僕には完全に存在を無視した感じ。そのすれ違いぶりが、あまりにいたたまれなくて、すぐにその場を去るしかなかった。なんだろう。未成年に見えたとか… 六本木ヒルズは今回で4回目だが、同じ敷地内にあるテレビ朝日に行ったことがなかったので、ちょっと寄ってみることにした。ゴルフのUSオープンを独占放送しているということもあってこれに関連するイベントがメインだったが、それ以外で何かあるのかなと思ったけれど、正直とってもつまらなかった。テレビ朝日の番組はそんなに見ていないけど、展示できる番組が「この程度しかないのか?」と思えるような”紙モノ”展示の数々。「ここでしか見られない」とか「来てよかった」と思えるような展示や企画をしないと、公開していること自体が逆効果になってしまうのではないかと、余計な心配をしてしまう。

見晴らしはとってもいい

最上階の20階を通過して
どこに行くエレベータだろう…
 今日の夜、おじゃこの妹のおじゃこぷちが、定期演奏会に参加するということで聴きに行くことにした。六本木ヒルズに近い麻布十番駅から地下鉄大江戸線で乗り換えなしで行ける練馬駅へ。ちょっと早めに着いたので、練馬区役所に行く。区役所は20階建てで最上階が展望ロビーになっている。練馬駅からの行き方がちょっとわからなかったので、駅近くの交番に訪ねたら、びっくりするほどの無愛想さで、とても嫌な気分になった。数分歩いて区役所へ。土曜日で一般的な業務はお休みだから、全体的に薄暗く、庁舎内にはあまり人もいない。すぐにエレベータで最上階へ。住宅地の真ん中に忽然と建った高層ビルと言えそうな20階から眺めはいい。すぐ隣に区役所よりも高い高層マンションが建っていて、視界を遮っていたけれど。

たまにはこういうのもいい
 演奏会は18時から。マンドリンオーケストラということで、主役はマンドリン。あれだけのマンドリンが集まった演奏を聴くのは初めてだと思う。マンドリンというとなぜか「コンドルは飛んでいく」を思い出して、どこか物悲しい印象があったのだが、こうしてたくさんのマンドリンが集まると、結構なボリューム感と迫力に驚いた。よく知っている曲だったこともあって、大島ミチルの「風笛」、アンコールの際に演奏されたカーペンターズでおなじみの「青春の輝き」は、心の中で調子を取りながら聴入ってしまった。また「維新の陰に」という曲は初めて聴いたが、マンドリンの知らない一面を教えられた感じがした。たまにこういう時間を過ごすのも悪くない。いつも思うことだが、こうして音楽という趣味を共有できる仲間と時間を持てるというのは、ちょっとうらやましい。


 ご参考までに、今日歩いたところ。
 本当はもっと先まで歩いていくつもりでいたけれど、おじゃこぷちの演奏会があったということと、くたびれてしまったと言うこともあって、六本木ヒルズでおしまい。
 振り返ってみると意外と歩いてない…平日疲れているせいか、こうして土曜日にちょっと歩くだけで、かなりくたびれてしまう。だからといって、歩かなければ、身体がますます弱ってしまうわけで、これからもできるだけ歩くように心がけたいと思う。

 都内や東京近郊でおすすめの場所などがあったらぜひ教えてください。

13日
日曜日
曇りのち晴

紙すき教室

 隣の区にある王子は知る人ぞ知る紙の街。このあたりの地名である、王子、十条(=十條)もそれぞれ製紙会社の名前になったことからもわかるし、すぐ近所には造幣所(印刷局)もある。(ちなみに十條製紙は現在の日本製紙)
 で、この王子には、世界的にも貴重な資料が集まっているという「紙の博物館」があって、今日はそこに行ってみた。入館すると、ちょうど今、手作り紙すき教室をやっているという受付の人に言われるまま、参加してみることにした。会場に行ってみると、思ったより(失礼)盛況で20〜30人くらいの人たちが、熱心に説明を聞いているところだった。こんなにたくさんいたら、なかなか思うように作るのも大変じゃないかなと思っていたら、製造工程にあわせて必要な道具がずらりと並べられていて、ベルトコンベア式に流れ作業でどんどんできるようになっていた。まさに洋紙が自動的に作られていく製造工程そのもののが目の前に展開されていたのだ。

葉とすかしの柄を選んで…

木枠をセットして…

原料を流し込み葉を沈める

 
 作り方はびっくりするくらいに簡単。すべての工程で、ひとりひとり係の人が付いている。かなり親切で丁寧な指導もあるので、わからない…なんてことは決してないだろう。待ち時間を除けば、すいてから圧縮、乾燥させ紙を手にする数分程度でできあがる。
 で、できあがったのが…右の写真。ちゃんとすかしも入っている。なかなか楽しい。




 博物館を見終わってからは、同じ本郷通り沿いにある、「旧古河庭園」に行った。ここの洋館は、かの”コンドル”による設計だ。コンドルは鹿鳴館やニコライ堂といった明治から大正時代にかけての名建築を手がけていることで有名…らしい。
 今日は、天気のよさも手伝って、たくさんの来訪客で賑わっていた。洋館の前に広がるバラ園に続いて、日本庭園を歩く。やけに印象的だったのが、巨大な灯籠の数々。奥の院型としては日本最大という灯籠もあった。

12日
土曜日
曇り

玉川上水から吉祥寺を歩く

 いろいろなところに出掛けているつもりでも、あまり行かないところは結構あるもので、今日行った吉祥寺もそのひとつ。まず行ってみようしたところが、吉祥寺駅よりも三鷹駅の方が近く運賃も同じだったので、まずは三鷹駅に向かった。三鷹駅から玉川上水を辿って「山本有三記念館」に向かう。まず玉川上水を見つけて…と思って、現地で地図を見たら三鷹駅は玉川上水の真上にあった。玉川上水沿いを歩く。あじさいがきれいだった。数分で「山本有三記念館」に到着。
 本を読むくせに、文学作品を全く知らない僕にとって、山本有三は聞いたことがあるけれど…程度。訪れた記念館は山本有三の旧邸で、洋風建築はなかなかすてきな外観だ。もうちょっと彼の作品を知っていた方が楽しめるかもしれない。入り口には”本物の”路傍の石が置いてあった。入場無料なのが嬉しい。
 個人の邸宅としてはかなりの広さで、おそらくはあとから作られたのだとは思うけど、各部屋の窓際にベンチがあって、ゆっくりと見て回れる。

 その後、井の頭公園を通って吉祥寺へ。
 ぶらぶらと商店街を歩く。個性的な店が多い。まず訪れたのは、NATURAL KITCHEN。端的に言えば100円ショップなのだが、お店の雰囲気はもちろん売っている商品も、一般的な100円ショップには見えない。実用品ばかりではなく、ちょっとしたインテリア雑貨がそろえられていて、たくさんの人たちで賑わっていた。
 いくつかの店を覗いたあと、Caveというかえるの専門店に行く。と言っても、本物のかえるがいるわけじゃなく、世界中のかえるに関する雑貨を集めたお店。日本ではこれからがちょうど稼ぎどき?翌日はかえるまつりがあるとのことで、休業すると貼り紙がしてあった。
 最後に駅前のユザワヤで鉄道模型売り場を見て帰る。
 今日はこれだけなのに、やけにくたびれてしまって、帰ってから夕食前に1時間ほど寝てしまった。

5日
土曜日

梅雨入り前最後の晴れ?

 一昨日までの天気予報では、今週末から来週にかけては、晴れるので梅雨入りはもう少し先になりそうだ…みたいなことを言っていたような気がするのだけど、今日見た天気予報では、明日から雨になるという。
 出掛けるのならば、今日がいいと思っていたら、いろいろな事情があって、ほとんど家の中で過ごすことになってしまった。出掛けるつもりで出掛けないという状況というのは、なんだかどうも落ち着かず、どこか一日中悶々したような時間を過ごしてしまった。
 夕方、隣の区の図書館に行ってきた。川沿いの遊歩道の緑が眩しかった。あっという間に自転車で駆け抜けてしまったけど、もうちょっとのんびり歩いていってもよかったと。今になって思う。図書館では、あまり読みたい本が見つからなった。



5月2004年6月7月
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