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旅行記録

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箱根2004

1日目(1/2)

大涌谷から見た富士山

 今年もふたたび箱根へ。
 なぜだかよく行く箱根。それでも箱根は奥深いもので、まだまだ行ったところのない場所がたくさんある。今回は、定番のゴールデンコースを基本に、これまで行ったことのないところを中心に、あまり盛り込みすぎない程度に、箱根めぐりをしてきました。

 右の地図は今回訪れたルートを示します。
 地図をクリックすると、サイズが大きくなります。 
 新宿駅7時ちょうど発の箱根湯本行き、特急ロマンスカー「サポート1号」で、まずは箱根湯本へ。今回も展望席を確保できたので、沿線の風景を楽しみながらの移動となった。
 前回座った席には、なにやらダミーのライバルにしては巨大すぎる人形が陣取っていた。朝早い出発だったこともあり、町田を出るあたりから、おじゃこは寝てしまった。
 8時30分の定刻通りに箱根湯本に到着。いったん荷物をコインロッカーに預け、箱根登山鉄道に乗り換える。以前同様の行程でやってきた際には通勤ラッシュ並みのかなりの混雑だったが、今日は出発間際まで空席があって、ちょっと拍子抜けしてしまった。
 箱根湯本→(登山鉄道)→強羅→(ケーブルカー)→早雲山→(ロープウェー)→桃源台→(観光船)→箱根町・元箱根というのが、いわゆる「ゴールデンコース」と呼ばれるもので、箱根巡りの王道的なルートだ。最近は、このルート以外にもたくさんの施設が誕生しているので、2度目以降ではこのルートにはこだわらず、観光施設に直接バスで向かったり、車で訪れる機会が増えてくるような気がする。
 3回のスイッチバックを経て強羅には9時13分到着。続いてケーブルカーに乗り換え。9時20分発、早雲山には9時29分着。

 早雲山からはロープウェーに乗り換える。2002年6月、新型のロープウェーに掛け替えられてから初めての乗車だ。
 この新しいロープウェーは「フニテル」と呼ばれている。正式には「複式単線自動循環式普通索道」というらしい。これまでのロープウェーは一本のケーブルにぶら下がっているが、このフニテルは2本のケーブルにぶら下がっているので風に強い。「フニテル」とはフランス語の造語らしい。床と天井以外はガラス張りで、高所恐怖症の人には少々怖いかもしれない。ただ搬器(お客さんが乗るところ)が、以前のものに比べて大きくなったので、安定感が増した感じなので、そんなに心配はいらないか。

2004年4月29日

2001年5月11日


 
 前回乗ったときにはちょうど工事中で、ちょうど同じ場所の写真を撮っていた。写真で見比べないと、元のロープウェーの支柱のあった場所はわかりにくい。現在ではちょっとした空き地になっていた。
 早雲山から大涌谷までは約8分。大涌谷駅を出ると山の中腹の至る所から白い煙がもくもく上がっていた。反対側からは雪をかぶった富士山がよく見える。大涌谷自然研究路をぐるりと回って、大涌谷の全貌を見て回ろうとしたが、「土砂災害のため当分の間閉鎖」という悲しい看板が…では、大涌谷を紹介する大涌谷自然科学館に行ってみたら、どうもやっていないようだった。帰ってきてから調べてみると2003年春に閉鎖されていたらしい。ガイドブックやインターネットのサイトのあちこちで、紹介されているのに…大涌谷の名物といえば「黒たまご」。ということで、ぜひ食べてみたいと思ったが、どこの店も決まって6個売りしかなく、わざわざ「バラ売りはしない」という看板まで掲げている。こんなところに、観光地としての高飛車な態度を見た思いがした。大涌谷は期待が大きかっただけに残念なことが多くて、ちょっと悲しかった。


雄大な景色が広がる

閉鎖は残念…

6コも食えないって。
 気を取り直して、ふたたびロープウェーに乗る。今度のロープウェーは昔ながらのもので、新しいロープウェーと比べるとおもちゃみたいだ。乗り込んでほどなくして芦ノ湖が見えてきて、20分弱で桃源台に着く。前回ここを訪れたときは、逆のコースで芦ノ湖の観光船からロープウェーにすぐに乗り換えただけだったので、桃源台は全くと言っていいほど何も見ていない。さて、桃源台で何ができるかというと、そう観光施設があるわけではないので、これといって期待はしていなかったが、まずは、ボートにでも乗ってみようかと、手漕ぎボート借りる。30分700円。係の兄さんからは「観光船と衝突するのであまり沖に行かないように」と言われる。なるほど、特に目印もないので、思い切って漕いでいけば、あっという間に観光船の航路に出てしまいそうだ。でも航路って言ったってそれも目印があるわけではないので、とにかく沖に行かないように気をつけた。実際に漕ぎ始めると、膝がオールに当たってしまい、なかなか思うように漕げない。そして、オールを漕ぐための筋肉は日頃使わない筋肉なのか、だんだんと腕が重くなってきてあまり先に進むことはできず、観光船との衝突は杞憂に終わった。
 陸に上がって次は、箱根ビジターセンターに向かう。途中の遊歩道は、起伏が緩やかで木々の間には芝生が広がり、とても気持ちのよい風景だった。何度か箱根に来ているけれど、こんな穏やかな風景は初めてだった(そんなに大げさに言うほどでもないけど)。
 箱根ビジターセンターは無料で建物自体が新しい感じできれい。箱根の自然を学ぶことができる。ラウンジのベンチに座っていると穏やかな日の光が入ってとたんに眠くなり、気を失いそうになった。大きな窓からは、芦ノ湖を進む観光船の姿が見える。観光船の本数はそう多くなくて、30分〜40分おきしかない。そろそろ出発して対岸に渡らないと。
 13時10分発の観光船は「海賊船」と分類されるらしい。他には「外輪船」があるけれど、桃源台から箱根町・元箱根への移動手段としては「海賊船」しかないみたい。今回乗船したのは「ビクトリア号」という海賊船だった。湖上を滑るように進んでいく海賊船のデッキの上は意外と寒い。約30分の船旅で「箱根町」に到着。ちょっと紛らわしいが、その次に止まるのが「元箱根」。今回は箱根町で降りて観光地を巡りながら、元箱根に向かう。
 ここまで昼ご飯を食べるタイミングがなかったので、だいぶくたびれてきた。茶屋でみたらし団子とお茶をいただく。

 箱根関所跡と資料館は前回来たときに行っているので、今回はそのまま通過…。
 恩賜箱根公園にやってきた。ここは元の箱根離宮で、建物は地震でみんな倒壊してしまったらしい。かつての離宮のひとつ、西洋館を模した展望台(湖畔展望館)から見る芦ノ湖の景色はとてもすばらしかったし、その横には西洋館と同様に倒壊してしまった、木造平屋の日本館を模したと思われる板張りの休憩所から見る景色もなかなかよかった。
 続いて訪れたのは、箱根芦ノ湖美術館。
 ルノワール、モネといった聞いたことのある?有名な画家の作品が見られる。今日はたまたまかもしれないけれど、お客さんがほとんどおらず、実にゆっくりと見られた。あるフロアの窓の周囲が額縁になっているところがあって、あたかも絵のように実際の芦ノ湖の風景が収まっているところは、なかなか秀逸だった。


 今日最後の訪問先が、天山湯治郷。箱根芦ノ湖美術館のすぐ近くの元箱根バス停から旧街道を通って、約30分で到着。
 この天山は、知らなかったが立ち寄り湯としては歴史が長いらしい。
 入り口の自動券売機で、箱根フリーパスによる割引済みの入場券を購入する。当然フロントでは、箱根フリーパスを持っていることを証明するために入場券と一緒に見せるのだが、驚いたことに、この箱根フリーパスのコピーをする必要があるとのことで、フロントにあった卓上コピー機でコピーをしていた。コピーしてなんに使うんだろう…?
 立ち寄り湯としては一般的な作りで、そう特筆すべき点はないような気がしたが、一番よかったのは、風呂上がりに畳敷きの部屋でゴロリと横になれるということ。この畳は床暖房でもしているのかポカポカと暖かく、さらに枕も貸してもらえる。このままずっと寝てしまいたいような衝動に駆られるが、箱根の夜は早い。早々に退散しないと、ホテルに行けなくなる。
 写真は厳禁とあったので、いろいろ撮りたかったけれど、天山に関しては断念した。

 ふたたび今朝最初に降りた箱根湯本駅に戻ってきた。20時ちょうど発の強羅行きの登山鉄道に乗り込む。このくらいの時間になると、観光客らしき人たちは全くおらず、地元と思われる人たちばかりで、一車両に2〜3人程度。
 今日宿泊予定のホテルに一番近い、小涌谷駅に20時28分に到着。本来ならば、ここでバスに乗れば数分で到着するのだけれど、この時間ではバスも1時間に1本…ということで歩いて向かうことになる。この判断はやむを得ないとはいえ、その後僕たちは、つらい試練を課せられることになった。大きな荷物を抱え、坂がきつい上に、周囲は暗い。そのためか距離感がつかめないこともあり、疲れが一層ひどくなった。2キロ以上歩いただろうか。21時過ぎくらいにホテルに到着。ここにも大浴場があったので入っておく。
 
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取材 2004/4/29〜30
作成 2004/5/4

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