定点観察 二番搾り

5月2003年6月7月
「定点観察」にもどる

2003年6月

387 No.1
06/02 (月)

kumori.gif 「アメリカ直輸入」とか「NASAが開発」なんていう言葉は、いまでこそ使われなくなったような気がするけど、以前は、しょっちゅう見かけたような気がする。”日本製”よりも”アメリカ製”が崇拝された時代の名残か?そういう最近見なくなった言葉の一方で、まったく減る兆しが見えないのが、映画の世界。「全米No.1」新しい映画が封切りされるたびに、ナンバーワンってことになってる気がする。そんなに簡単に記録が更新されてしまうのを見ると、なんだか胡散臭く感じてしまう。言ってみれば、ある種のお約束の言葉なのかもしれないけど、絶賛上映中とか大ヒット上映中というくらいならば、まだ、もともとあいまいな言葉だからいいけど、No.1ってのは、具体的な根拠があってのことなのかな?突っ込まれることもあるだろうから、根拠はちゃんとあるのかも知れない。ただ根拠が、映画の本数分くらいたくさんあるのかも知れないけど。(2003.6.2)

388 故障列車
06/03 (火)

hare.gif 今日は結婚記念日ってことで、早く帰ることにした。今日は早く帰るということ自体が目的のようなものだから、いつより相当早く会社をあとにして、いつもの地下鉄に乗り込む。ただいつもの行き先ではない列車が入ってきたので、ちょっと気になっていたら、車内で放送があった。「この列車で故障があったために、途中で運転を打ち切ります」 一体どんな故障をしているのか、すごく気になった。走らせ続けることのできないような故障だけど、車庫(工場)までは、走ることができる故障とは・・・?気になるなぁ。(2003.6.3)

389 違い
06/04 (水)

hare.gif 国境を接する国々であっても言葉や文化が大きく異なることがあるというのは、考えてみれば、とても不思議だ。わずかに離れているだけで、それぞれが影響を受けると言うことがあったとしても、場合によっては会話すら成立しないほど、違うことだってある。同じ人間でありながら、言葉による意思の疎通ができないのは、なぜなんだろう。◆動物はどうなんだろう。言葉がないから、意思の疎通は可能のなのだろうか?でも、やっぱり方言なんてのもありそうだ。◆さらに考えを発展させてみると、宇宙人と我ら地球人とは、途方もないくらいの言葉や文化の違いがあることは、容易に想像がつく。宇宙人と出会ったら、いったいどんなことになるのだろう。(2003.6.4)

390 好き嫌いの不思議
06/05 (木)

ame.gif 今日の昼から夜にかけて、久しぶりに大きく天気予報がはずれた気がする。雨なんて言ってなかったじゃないか!◆今日もふとした疑問ついて。どうして人間には、食べ物に好き嫌いがあるのだろう。なんのためにそういった選別をするための機能が組み込まれているのだろう?生きていくためには、そんな無駄な機能は不必要なはずで、食べ物であれば、なんでも食べるようにできていれさえすればよいように思うのだけど、違うのかな?僕は昔から生のチーズが苦手で、6Pチーズなんてのが駄目。チーズの載ったビザとかチーズケーキなんてのは大丈夫だから、自分で言うのもなんだけど、ちょっとややこしい。◆食べ物の好き嫌いとは、人間の進化の過程に必要なんじゃないかと睨んでいるんだけど。(2003.6.5)

391 癒し
06/06 (金)

hare.gif 癒しという言葉が、ブームという範囲を超えて、もはや一般的な当たり前の言葉になってきたような気がする。さらに最近は「癒す」という言葉だけが独り歩きしてしまって、「癒されたい」という人たちに限って、本当に癒されるべき人たちなんだろうか?と余計なことを考えてしまう。もはや癒しとは無関係に、ただ単に、「くつろぐ」とか「休む」という言葉の代用として使われているに過ぎない気がする。本当に癒されるべき人たちは、そもそも癒すという言葉自体縁遠い世界にいるんじゃないかと思う。そもそも「癒しって何?」というような。これは穿ったものの見方だろうか?(2003.6.6)

392 素朴な疑問
06/09 (月)

kumori.gif 別にめざましテレビが嫌いなんじゃないし、「走れめざまし調査隊」というコーナーも嫌いじゃないけど、どうも気に入らないところが目について仕方がない。今日の話は、「折れたバットの行方」というもので、子供からの投書で、プロ野球で折れたバットはどうなってしまうのか?という素朴な疑問に答えるというものだった。◆この話は、つい最近の朝日新聞のサイトでも紹介されていた話題だったので、答えは「割り箸」というのは、すぐにわかったし、今週末はその箸が、一般に販売されるというのも、どこかで聞いていた。つまり、かなりタイムリーな疑問だったのだ。この疑問に思った子供たちは、本当にこの時期に疑問に思ってフジテレビに投書したのか?(つまり偶然に過ぎない)、それともこの子供たちはフジテレビの関係者で”素朴な疑問”を投書するように仕向けられたのか?(つまりは必然?)◆こういった視聴者からの投書・投稿による番組やコーナーでは、これまでも結構多く見てきたので、驚かないけど。最近では、これって一種の手抜きじゃないかと思うようになってきた。最初から答えありき。楽でいいなぁ。(2003.6.9)

393 粒子が小さい
06/10 (火)

kumori.gif 今日、関東地方も梅雨入りとのこと。今日は雨降ってないけど。◆カネボウの日焼止め、ALLIE(アリィー)は、従来のパウダーと異なり、一つ一つの粒子が大変小さく、ナノ単位の粒子大きさなのだという。しかもその小さな粒子同士がくっつかないので、縫った皮膚の表面が均一になり、見た目にも美しいらしい。その名も「超微粒子ナノバリアパウダー」。1ナノメートルは、1メートルの10億分の1。1メートルの大きさを地球にたとえると、1ナノメートルは、真珠粒くらいの大きさになるという。化粧品会社らしいたとえだけど、とてつもなく小さい。で、とにかく、ものすごく粒子が小さいことが売りらしいけど、こんなに小さくなってしまって、皮膚に張り付いてしまったら、皮膚に悪影響はないのだろうか?皮膚から体内に入り込んでしまう恐れはないのだろうか?・・・と、「ギ〜ラギ〜ラ 太陽が〜」というテレビCMが流れるたびに心配をしてしまう。理想的な商品を追求していくあまり、思わぬ方向に向かっているのではないかと。(2003.6.10)

394 あじさい
06/11 (水)

kumori.gif 梅雨に入ったというのに、今日も雨が降らない。通勤のときに楽なので、それはそれでいいんだけど。◆この前の日曜日、文京区の白山神社のあじさいまつりに行ってきた。この日は、夏のような日差しと気温で、あじさいもかなりしんどそうだった。全体的にまだあまり咲いていなかったせいもあって、華やかさに欠けていた。あじさいを見るのならば、やはり雨の日がいい。それでも、咲いている花の前では、写真を撮る人たちで境内はにぎわっていた。改めて、あじさいの花をよく見てみた。花粉が付いているところがなく、ただ花びらを広げているだけといった感じ。彼らはいったい何のために花を広げているのだろう。(2003.6.11)

395 「社会調査」のウソ(谷岡一郎著)
06/12 (木)

ame.gif 最近読んでる本。新聞や雑誌、インターネットでも、アンケートや社会調査を見かけない日はないくらい、たくさんの社会調査が行われ、発表されている。しかしその精度はどうか?どれだけ正確なのか?、そういったアンケートや社会調査というものが、実は、非常にずさんなものが多いということを実例を挙げて指摘する。これが非常に興味深い。多くの場合、その調査をする人や団体は、ある目的や仮説を持って調査しているが、その仮説に沿うような結果が出るような、調査のされ方を目の当たりにすることができる。調査する対象を特定したり、質問の仕方も結果的に誘導尋問的に行えば、思うように結論を導くことができてしまう。そういった結論が誤っていたとして、仮にそれが修正されたとしても、誤った結論の方が一人歩きするケースもある。アンケートや社会調査の信憑性を改めて考えさせられる一冊だ。読み終わると、新聞の見方が変わってくること請け合いだ。(2003.6.12)

396 夏に効果的?
06/13 (金)

kumori.gif 夏が近づくと思い出すのは、かつてのワイドショーの「あなたの知らない世界」。あの再現VTRは今から考えても怖かったな。口裂け女も確かこの番組で見たような記憶がある。それにしても、夏になるとなぜゆえ、こういった怖い話が出てくることになっているのだろう? 「怖い話で涼しくなる」みたいなことを聞いたことがあるが、僕は今まで涼しくなったためしがない。怖さで暑さを忘れるというのならば、まだ理解できるけど。じゃあ、それなら、「冬に怖い話をして寒さを忘れる」という考えがあってもよさそうだけど、そういう話を聞かないのは、やはり怪談は夏に効果的なのだろう。(2003.6.13)

397 うわさ
06/16 (月)

kumori.gif
昨日、口裂け女の話が出たが、こういった怖い噂話というのは、誰もが聞いたことがあるし、怖い思いをしたことだろう。最近読んでいるのは、うわさの科学(松田美佐著/河出書房新社)という本で、こんな具体的なうわさの事例と、その発生要因や広まる理由を検証している。うわさの伝達経路がほぼ完全に解明されていた「豊川信用金庫の取り付け騒ぎ」、ドラえもん・サザエさんの「最終回」、ピアスをしている子の耳から白い糸がついていてそれを引っ張ると失明してしまうという「ピアスの穴」、記憶の新しいところではトイレの花子さんなど・・・どれも、実際に噂話で聞いたものばかり。膨大な情報が錯綜する中で、どうしてこれらの話題が選ばれて、人々の間に広まっていったのか、なんとも不思議だ。まだこの本の残り3分の1ほど読み残してるので、続きはまたいずれ。(2003.6.16)

398 気の毒なきのこ
06/17 (火)

ame.gif 「人工マツタケ」として販売されてきた、きのこが、本当にマツタケなのか?・・・農林水産省が専門機関に調査を依頼した結果、出た答えが、シイタケと判定されてしまった。この判定のために、当分の間出荷を一時停止したというニュース。200グラム、3500円という値段にもかかわらず、飛ぶように売れたらしい。この値段でも、国産のマツタケの値段の2割というのだから、いかに国産のマツタケの値段が高いかということを思い知らされる。◆マツタケでなく、シイタケということになれば、きっと、3500円というこの値段も変わってくるのだろう。当然同じきのこだけど、呼び名が変わるだけで、値段も変わってしまうなんて、なんとも気の毒なきのこだ。(2003.6.17)

399 口の中が大変・・・
06/18 (水)

kumori.gif 治療している歯が左側にあったこともあり、なるべく右側で噛むようにしていたら、うっかり右側の下唇の裏側を噛んでしまって、その傷が元で、口内炎になってしまった。ちょうど下の歯が当たりやすいところで、痛くて仕方がない。白い小さな斑点が口の中で痛いということを自己主張している。それにしても、口内炎の奴らの目的は何なのだろう?◆そうこうしているうちに、今度は、右側の歯の治療に入ったので、左側で噛めるようにはなったけど、まだ左側の治療した歯が、どこかしっくりきてない感じ。今の口の中は、気になることが多くて困る。これまで歯磨きは注意深くやっていたし、定期的に検診してきたのに、今回だけで2本目だ。話を聞いてみると、治療した銀歯の中が虫歯になっていたという。銀歯の中ということで、レントゲンにも写らないらしい。そのために、虫歯が進んでしまったという説明だったけど、こういう感じで虫歯が進行しないようにするためには、どうしたらいいんだろう。今度歯医者に行ったとき、忘れずに聞いてみよう。(2003.6.18)

400 ファン投票で・・・
06/19 (木)

kumori.gif ふたたび、インターネットの悪い面が出てしまった。以前、田代まさしがTIME誌の投票で「今年の顔」に選ばれかけたのと同じように、プロ野球オールスターファン投票で中日の川崎憲次郎投手に対して、不正と思われる票が集中してしまったという。投票を複雑にして、不正な投票を防ぐようにしたものの、目立った効果はないようで、中間発表では、ついに1位になってしまった。◆発信源とみられる、某掲示板サイト・・・2ちゃんねるだけど、見に行ってみたら、異様な盛り上がりを見せていた。そこで書かれていることを見て察するに、扇動しているのは、ごくごく一部の者で、加担しているのは、そうプロ野球に関心があるわけではない、ごく一般の人たちのようだ。◆ファン投票を手軽にできるようにとインターネットによる受付を行っているのに、不正も手軽にできるようになってしまった。この不正投票に加担している人たちが、インターネットを不便なもの変えていこうとしているように思える。例え本人たちがそう思っていないとしても。7月3日にメンバーが発表されるということから、その頃また、この問題が表面化してくるだろう。(2003.6.18)

401 確信犯
06/20 (金)

kumori.gif 「役不足」、「確信犯」、「流れに掉さす」・・・今回発表された文化庁の「国語に関する世論調査」のおかげで、多くの日本人が、この言葉の意味を知ったんじゃないだろうか?「役不足」は3割以下、「確信犯」では2割以下、「流れに掉さす」にいたっては1割ちょっとの人しか、正しく理解していない。ここまで違った意味で使われているということになると、逆に「正しい」とされた意味が正しいのかどうなのかすら怪しくなってくる。だって、ほとんどの人が違った意味で理解しているのだから、日常会話ではまったく困らないのだし、むしろ正しい意味で使った方が、誤解を受けかねないのだから、なんて割の合わない?言葉だろう。◆もちろん?、僕も間違えて覚えていた方。これらの言葉を間違って使っていたのは、もちろん「確信犯」ではないです!(2003.6.19)

402 考えてみると人生って
06/23 (月)

kumori.gif 人生は本当に偶然の連続だと思う。この地球上に、この国に、この地域に、ある男女の子供として生まれてきたのは、誰が決めたわけでもなく偶然決まったことに過ぎない。だから、もし、何か少しでも違った要因でもあれば、まったく違った人生が過ごせたと思うと、なんとも不思議な気がする。でも、そのときの自分は、今の自分じゃないわけで、当然何の違和感もなく、過ごしていることだろう。だから、まったく違った人生を送っている人に対して、羨ましがったり、気の毒な思いをしたところで、まったくの偶然でそのような境遇にいるだけなのだから、割り切って考えることも、時には大事なのかもしれない。◆人生は取り返しのつかないことの連続だと思う。どんな些細なことでも、時間を戻すことができない限り、行動してしまったことを取り消すことはできない。だから、いま、この瞬間の行動一つ一つがとても大事で、自分の行動を振り返っても、恥ずかしくないよう、悔いのないようにしようにしたいものだ。(2003.6.23)

403 これも知らない方がいいのかも
06/24 (火)

kumori.gif 自分が誰かのために頑張っているということは、たいていの人間ならば誰もが経験あることだと思う。その気持ちをそのまま持ち続けられていたら、幸せだっただろうに、ある日突然「利用されていた」と感じてしまったとしたら、こんなにつらいことはない。頑張っていたという行為は、これまでと何にも変わらないのに、考え方をちょっと変えただけで、まったく違ったものになってしまう。物事には知らない方がいいことというのがあるというが、この「利用された」と思うことも気づかないほうがいいのかも。(2003.6.24)

404 国の財政破綻とは?
06/25 (水)

ame.gif わが国の財政が非常にまずい状況になっていると言われて久しい。そのための国民の"痛み"が続いている。でも、ちょっと考えてみると、国が財政破綻するということは、どういうことなのだろう?どれほどのことが起きるのだろう?自分の知っている限りでは、あまり破綻したあとの状況が伝えられたことはない。どういった困ることがあるから、財政再建に協力して欲しいというのであれば、もう少し"痛み"に耐える理由がはっきりして、単純ではないけど多少納得できるのではないだろうか?特に、役人や政治家に、困ることの実感がないから、あまり本気になれないんじゃないか?いまの、ただ単純に"痛み"に耐えるだけでは、国民の方はそろそろ限界になるんじゃないだろうか?(2003.6.25)

405 街の風景
06/26 (木)

kumori.gif 僕が子供のころと今の街の風景は、そう大きな変化はないように思えたけれど、”細かいところ”で大きく変わっているように思う。まずなんと言っても、誰もが携帯電話を持ちあるいていること。待ち合わせ場所をはっきり決めなくても、だいたいの場所さえ決まっていれば、あとは電話でお互いの場所を特定するなんて言うことは、日常の風景になった。トランシーバのように電話を使うなんて贅沢な使い方だ。あと、もうひとつ変わったことと言えば、みんな驚くほど水を飲むようになったということだ。僕自身は、あまりそういう習慣を持たないけど、電車の中でもペットボトルからミネラルウォーターを飲む姿を見かけても、ごくごく普通の風景のように感じるようになった。考えてみれば不思議な光景だ。昔と比べてみんなのどが渇くようになったのかな?(2003.6.26)

406 人の命の重さって
06/27 (金)

kumori.gif 路上で寝そべって悪ふざけしていた若い連中に注意した人が、逆にその連中に殺されてしまうという事件が八王子であった。今日になって自首してきた。このニュースを聞いて、すぐに誰もが思ったと思う「それくらいで人を殺すなよ・・・」◆大阪のイタリア語講師が自宅で絞殺された事件は、結局金銭目当ての犯行で、その額、わずか十数万円。銀行のATMで引き出しているところが防犯カメラに写っていて、同じ男がパチンコ屋で見つかり逮捕された。まったくくだらない凶行。生活に困ったとか、何かやむにやまれぬ理由とかまったくない。だからといって強盗殺人していいというわけでは決してないけど、あまりにも安易な、あまりにも人の命を軽々しく考えているとしか思えない。こういう事件があるたびに、やるせない気分になる。(2003.6.27)

407 忘れてました
06/30 (月)

kumori.gif すっかり6月30日の記入を忘れていた。振り返って書いても、しょうがないけど、毎日書く約束を自分自身としているので、振り返って書くことにしよう。◆この二番搾りを書くために、いろいろなネタを考えるが、その考えたネタは、いったん、携帯電話の未送信メールとして保存するようにしている。夜寝ているとき、歩いているとき、ご飯を食べているとき、いろいろな場面で思いついて、あとから記録しておこうと思っても、ネタを忘れるどころか、記録しようとする行為さえ忘れてしまい、これまで多くのネタを失ってきてしまった。今となっては悔やまれることしきりだ。記憶力も低下していることを目の当たりにする。◆6月もおしまい、あっという間に、2003年の半分が過ぎてしまった。こうして歳を取っていくのだなぁ・・・(2003.6.30)


5月2003年6月7月
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