石神井川は、生活の中で一番身近なところを流れている、典型的な都市河川だ。何の変哲もない川だから、もしも、近所に流れていなかったら、ほとんど関心を持たなかったんじゃないだろうか？実際、一番身近だと言っても、川と接する機会は皆無に等しい。
　でも、ふと思った。

　この石神井川って、どこから流れてくるんだろう？

　石神井川というくらいだから、石神井公園あたりから流れてくるんじゃないかくらいに思って地図を見てみると、どうもそうでもないらしい。ずっと辿っていくと、川は、西東京市（旧保谷市）あたりで、地図の外へと消えていた。たまたま持ち合わせていた地図が、東京23区しか載っていなかったので、そこから先がわからなかった。インターネットの地図で見てみると、どうも小金井公園あたりが水源のようだが、詳しいことはよくわからない。

石神井川は、左から右に流れていて、王子付近で、隅田川に流れ込む。
（川の流れがわかるよう太く目立たせています）

　地図を見ると、ずいぶん距離はありそうだが、行って帰ってこれない距離でもない。

　6月のある日、思い切って出かけてみることにした。