8341 なにを信じていいのやら

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雨が続いてる…
雨が続いてる…

先日、Geminiに次のようなシンプルな質問を投げかけた。

「2026年9月の東京の日照時間を過去と比較して教えてください」

このときの回答は、「極端な日照不足ではなく、平年並みかそれに近い推移」というものだった。さらに見通しを求めると、「150時間〜160時間台程度に着地する公算」などと、それらしい数字を交えて説明してきた。

そもそも、この問いをしたのは、体感的に明らかに雨が多く日照時間が短いと感じていたからで、AIの返答にはかなり強い違和感があった。そして、その直後に飛び込んできたニュースは、その違和感を裏付けるものだった。

「東京都心は連続降水日数が34日に達して観測史上最長を更新。9月の日照時間も過去2番目の少なさとなる見通し」

やはり、実際には歴史的な長雨と記録的な日照不足だったのだ。

なぜこのような回答をしたのか、AIに原因を分析させると、以下の構造的な問題が浮き彫りになった。

検索の欠如: 最新の速報値を確認せず、内部の一般論や過去の平均値に依存した。
バイアス: 「9月下旬ならそろそろ晴れるだろう」という勝手な思い込み。
ハルシネーション: データがないのに、それらしい数値を自ら作り出してしまった。

つい先日も別の場面で痛い目にあっているが、こうした一連の経験を踏まえると、現在の生成AIの活用の仕方について一つの結論に至る。

AIが不向きな領域(信頼できない)
知らないことを調べさせたり、リアルタイムの探索など、ユーザー自身が答えを持っていないため、AIのハルシネーションを見抜けなくなるタスク。

AIが適している領域(高い効果を発揮する)
文章の要約やプログラムの作成など、「指示と回答が自分の範疇にある(=結果を人間が即座に検証できる)」タスク。

AIには何を任せ、どこから人間が検証するか。その境界線をわきまえることが、現時点ではもっとも重要だと身を持って痛感した。

そもそも、長期予報ってどうだったっけと調べてみる。

気象庁が事前に発表していた2026年9月の長期予報(3か月予報など)では、「全国的に厳しい残暑が続き、気温は平年より高い」、「降水量はほぼ平年並み」と予測していたのだ。
しかし、実際の9月の天気は予報から大きく外れ、前述の通り記録的な長雨と日照不足(寡照)に見舞われる結果となった。

プロの気象予測機関が算出した数ヶ月先の予報でさえ、台風や想定外の秋雨前線の停滞の前には大きく外れてしまう。

AIのハルシネーションの問題といい、「予測」や「情報」の不確実性に振り回されっぱなしで、信じたいのに信じられない。

予測通りにいかない現実の中で、過剰な未来予測や見知らぬアルゴリズムに頼りすぎるのではなく、人間が手元で確実に検証できる範囲(自分の範疇)を大切にすることこそが、かえってもっとも確実な拠りどころになるのかもしれない。

Posted by ろん