8326 ピーターラビット
今日は軽井沢2日目。向かったのは「軽井沢絵本の森美術館」。
実は昨年もここを訪れているのだが、不思議なことにそのときも雨だった。
現在開催されているのは、2026年特別展の夏展「ピーターと、ねことねずみのおはなし、ときどきカエル」を鑑賞した。

ピーターラビットというキャラクター自体は昔からよく見聞きしていたし、その愛らしい絵柄も知っていた。しかし、実際の絵本でどのような物語なのかについては、これまでまったく知らなかった。
今回初めてその詳細に触れ、その独特すぎる世界観にかなりの衝撃を受けた。物語に登場するのは、ピーターとうさぎの母親、そして3匹の妹たちだ。もっとも驚かされたのは、父親に関するエピソードである。
作中、母親からピーターたちに対して「お父さんはマグレガーさんの畑で事故に遭い、マグレガー奥さんに肉のパイにされてしまった」という衝撃的な事実がサラリと語られる。そして挿絵には、焼きたてのパイを持つマグレガー夫人の姿が描かれており、これがまさに「お父さんの変わり果てた姿」だというのだ。
自分の父親が人間に捕まってパイにして食べられたという凄惨な事実に対し、作中では特段の悲劇として追及されることもなく、物語は何事もなかったかのように平然と進んでいく。
このドライでシュールな感覚こそが、ピーターラビットという作品の真の面白さなのだろうか。

さらに展示のポスターで目を引いたのは、ネズミが猫を丸めて何かを伸ばそうとしているという不思議な光景だった。これは『ひげのサムエルのおはなし』という絵本の一節だという。屋根裏を探検していた子猫のトムが、あやまってネズミのサムエル夫婦に捕まってしまう。驚くべきことにネズミ夫婦は、捕らえた猫にバターを塗り、生地で包んで「猫のプディング」にして食べようと準備を進めるのだ。
最終的にトムは助け出されるものの、この恐ろしい体験がトラウマとなり、成長してからも大のネズミ嫌いになってしまうというオチがつく。
絵本の可愛らしい見た目からは想像もつかない、弱肉強食の容赦なさやブラックユーモア。
この物語がいったい何を伝えたかったのか、その真意がわからないが、これまで思っていた単なる「可愛いウサギのキャラクター」というイメージはすっかり崩れ去った。

