8325 その後の照月湖
北軽井沢にあった照月湖は、2019年の台風19号によって堤防が決壊し、一夜にしてすべての水が流れ出てしまうという痛ましい事故に見舞われた場所だ。

ここを初めて訪れたのは事故から5年が経過した2024年のことだったが、当時は付近の様子がほぼ事故当時のまま放置されており、まったくの手つかずと言ってもいいような状態だった。
計らずも3年連続で北軽井沢に滞在することになったため、前回の訪問から2年ぶりに照月湖の「今」を確認しへ向かうことにした。
今回の旅は期間中ずっとあいにくの雨予報で、現地を散策できるか不安だったのだが、幸いなことに到着したタイミングで雨は一時的に上がってくれた。
かつて照月湖の南側には、コテージや乗馬を楽しめるリゾート施設が併設されていたが、湖の消失とともにすべて閉鎖されている。
2年前の前回訪問時は施設入口の近くまで立ち入ることができたのだが、今回はさらに手前の段階で厳重な立ち入り禁止の策が講じられていた。
そこで今度は、北側の町道から照月湖の脇へとアプローチを試みた。
こちらは「関係者以外立ち入り禁止」ではなく「通り抜け不可」という注意書きがあるだけだったため、車を置いて坂道を下り、かつての湖畔近くへと向かった。
遠目には前回とそれほど状態が変わっていないようにも思えたのだが、現場に近づくにつれて、風景が大きく一変していることに気づかされた。
まず目に入ってきたのは、何台も並べられた大型の重機群だ。
前回訪れた際には鬱蒼とした雑草に覆われていた場所は、作業用のアプローチ道路のようなものに変わっていた。
その坂をさらに下っていくと、地形にかなりの高低差があることがよく分かる。

照月湖という湖がかなり高い標高位置に水量を湛えていたか、そしてその高台の堤防が一気に途切れたことで、大量の水が流れ出たであろうことが実感できる。工事の最前線と思われる場所まで進んでみたが、ここ連日の雨の影響もあってか足元には川のような水流ができており、それ以上奥へ進むのは断念した。
元来た場所へと戻り、かつての湖畔に沿う小道を歩いてみる。
前回はかすかに車の轍(わだち)が残る程度の荒れた山道だった場所に、今回は大型重機が安全に往来できるよう一面に厚い鉄板が敷き詰められていた。
放置されていた旧施設の建物はまだ残っていたものの、この工事の勢いからすれば、いずれ取り壊されて姿を消すことになるのだろう。
更に進んでいったら、最初に立入禁止の柵の反対側に出てしまった。


長らく時が止まったままだった崩落現場で、ついに本格的な復旧ないし整地工事が動き始めた。
次に北軽井沢を訪れる頃には、この場所の風景はさらに大きく変わっているはずだ。







