8285 展覧会「Ukiyo-e 猫百科 ごろごろまるまるネコづくし」
うらわ美術館で開催中の展覧会「Ukiyo-e 猫百科 ごろごろまるまるネコづくし」を観賞。
猫を描いた浮世絵版画の数々を紹介する展覧会だ。
「ざるそばをひっくり返された猫」は、つい先日大田記念美術館で観たばかりだったし、猫が登場する作品は数知れず。
月岡芳年や楊洲周延、小林清親など、これまでよく見てきたおなじみの絵師の作品も含めて、約150点ほどが紹介されている。
特に多かったのは、猫好きとして知られる歌川国芳の作品だった。
そのなかでも、面白かったのが、東海道五十三次のそれぞれの宿場町の名前を猫を絡めて描いている《其ま>地口 猫飼好五十三疋》という作品。

その名も「みょうかいこうごじゅうさんぴき」で、タイトルからして、猫好きなんだろうなと感じさせてしまう。日本橋なら、2本のかつお節に夢中の猫を描いて「ニホンダシ」、品川なら、シラガオ→白顔で「白い猫」といった感じで、これがなんと東海道五十三次の55あるすべての宿場町分ある。
詳しくは、こちらに載っているが、よくここまで考えたなと感心してしまう。
展示室の外に何点か宿場町を描いた猫があったのを引用すると…
戸塚→ はつか…ハツカネズミをじっと見る猫。当然ながら緊張感が漂う。
沼津→なまず…見合わせる猫とナマズ。これもまた緊張感がある。
箱根→へこね…これはどういうことかというと、どうやら”凹寝”らしく、目の前のねずみに餌を取られて凹んでいるということらしい。
全体を通して、かなりのボリュームで見ごたえは十分だった。
”猫百科”というタイトルにもあるように、猫と人間のかかわりや歴史など、美術館というよりも博物館寄りな切り口での解説がしっかりしていて興味深かった。
つい思ってしまうのは、こうして猫に注目する企画が多い一方、ねずみは意外なほど少ない。
今回は、猫の”引き立て役”として、多くのねずみが出てきたが、ねずみが主役になることがほとんどない気がする。



