8284 QRコード乗車で気になったこと

外出の際、ちょっと時間があったので、乗車券のQRコード化が導入された新交通システム「ゆりかもめ」へ試乗してみた。
QRコードを用いた自動改札機の通過自体は、すでに沖縄都市モノレール(ゆいレール)などで体験済みであり、システムとして特別珍しいものではない。
しかし、首都圏のそれなりに乗降客の多い路線での導入の事例を、純粋な興味から体感してみたかったのだ。
乗車券の購入プロセス自体はこれまでの券売機と変わりなく、発券される切符のサイズ感もこれまでとまったく同じだ。
一方で、券面のデザインは大きく様変わりしており、その表面のかなりの部分をQRコードが占めていた。
もっとも注目していたのは、非接触型ICカード(交通系IC)と比較した際の「読み取り速度と通過のタイムラグ」である。
結論から言えば、改札通過時の遅延はほとんど感じられないレベルだった。
スマートフォンを用いた交通系ICの場合、かざす角度や端末の認識によってわずかに反応が遅れる場面が散見されるが、それらと比較してもまったく遜色のないレスポンスだった。

一方で、実際に改札機を通過する中で一つだけ実用上の気になることがあった。それは、「クレジットカードのタッチ決済用リーダー」と「QRコードリーダー」の配置が近く、かざすべき位置が少々紛らわしい点だ。
もちろん、注意深く観察すればちゃんと説明もあるし、QRコードリーダーが設置されていると理解できるものの、初見の利用者や混雑時には一瞬の戸惑いは生んでしまいそうだった。
可能であれば、将来的には各種リーダーの読み取り部分が統合・共通化され、かざす位置が一箇所に集約されることが望ましい。
当然ながらこうした改善点は開発側も百も承知の課題であろうから、今後のインターフェースの進化に期待したいところ。
振り返ってみれば、駅員による手作業の鋏(はさみ)入れに始まり、磁気式の自動改札機、パスネットやイオカードといったプリペイドカード、そして非接触交通系ICカードの登場を経て、今回のQRコード導入に至る。
知らず知らずのうちに、都市交通のあらゆる改札の変遷をリアルタイムで体感してきたことになるわけで、ある意味貴重な経験をしてきたんだなぁ…と思う。