8243 住宅紹介番組を観て思うこと

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※イメージ映像
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家主のこだわりや思いを詰め込んだ住宅を紹介するテレビ番組は、けっこうよく観ている。

その間取りやデザインはどれも非常に個性的だ。

ただ、普遍的な住みやすさという視点から眺めると、手放しで評価できる物件はそれほど多くなく、つい画面に向かってツッコミを入れながら観てしまうことも少なくない。

特に気になるのが、やたらとスキップフロア構造を取り入れ、屋内の移動経路を段差だらけにしている家が多い点だ。

人はいつまでも元気に階段を上り下りできるわけではない、という現実的な視点がどこか抜け落ちているように映る。

まれに将来の車椅子移動などを見越してスロープを設けているケースもあるが、寝室からリビング、あるいはトイレに行くだけでも一苦労しそうな間取りは多い。

また、空間を開放的に見せたいという意図や、建築費の削減も狙っているのか、室内の仕切りや壁を極力排除した家もよく登場する。

たしかに視覚的な広さは確保できるかもしれないが、いくら家族とはいえ、プライバシーの確保はもちろん、テレビの音や生活音を常に意識し合わなければならない空間は、かえって息苦しさを感じてしまうのではないだろうか。

そして、こうした番組を観ていて、もっとも不思議に思うのは、なぜ施主(家主)たちはこの番組に出演しようと思ったのか、という動機の部分である。

もっとも、出演している施主自身が建築家であるケースは多い。

この場合は自社や自身の「宣伝」という明確なメリットがあるため、メディアに露出する意図は十分に理解できる。

しかし、建築とは全く無関係な会社員や公務員といった一般の家庭が出演しているのを見ると、いったいどういった意図やメリットがあって出演を決めたのだろうかと考えてしまう。

これはあくまで個人の価値観の違いはある。

でも、建物の詳細な構造や家族の生活スタイルだけでなく、家族全員の氏名、年齢、職業といった極めて機密性の高い個人情報を全国に公開してまで、得られるものとは、いったい何なのだろうか。

防犯やプライバシーの観点からも、そこまでして自慢の我が家を披露したいという心理には、なかなか理解しがたいものがある。

Posted by ろん