8231 いつまでここでこの鶏肉が食べられるか?
部署の懇親会のために、金曜日の夜、わざわざ遠方である横浜の街へと足を運ぶことになった。発端は、部署の上長がどうしても赴きたいと熱望する香川発祥の鶏肉専門店があったためである。
関東では横浜にしか店舗がないというその人気店を目指し、複数の拠点から出発したメンバーが現地で直接集まることとなった。直前まで仕事上のトラブル対応に追われ、主賓である上長が不参加になるかもしれないという不確定な状況に揺れつつも、最終的には半ば強制的に全員が店の前に揃うかたちでその日を迎えた。
予約時刻の10分ほど前に到着し、週末の夜特有の熱気に包まれた横浜の街頭でしばらく佇んだ。行き交う膨大な群衆を観察して気づかされたのは、その年齢層の圧倒的な若さだ。
ふとそれに気づくと、自身が確実に年齢を重ねてきたなぁ…という客観的な事実に向き合わざるをえない気がした。
実はこの店を訪れるのはこれが2度目だ。前回の模様を撮影した写真を検索する。1〜2年前のできごとのように記憶していたが、実際にはすでに3年以上もの歳月が経過していた事実に驚かされた。
もはや1年や2年という単位は脳内において単なる「誤差」に過ぎず、時間の流れる速度は想像を遥かに超えて加速している。

この店が提供するのは、ボリュームのあるがっつりとした味付けの骨付鳥である。こうした刺激的で重量感のある食事を正面から受け止め、美味しく完食するためには、それ相応の身体的な「体力」が不可欠だ。その意味において、このような食を存分に楽しめる期間というものは、決していつまでも無限に続くわけではないよなぁ…と感じた。
なかなか頻繁には訪れることのできない場所だからこそ、座席で「今から次回の予約をしておこうか」という冗談が飛び出す場面もあった。しかし、賑やかな宴席のただ中で、ふと思うのだ。
次回も今日のように訪れる機会はあるのだろうか。そしてそのとき、この金曜夜の喧騒と、共に肉を囲んだ今日という日を、どのような感情で思い返すことになるのだろうか。
今夜は妙に時間の経過について考える瞬間が多かった。

