8199 展覧会「河鍋暁斎の世界」

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サントリー美術館
サントリー美術館

河鍋暁斎といえば、以前、板橋区立美術館で観た「骸骨」の作品が印象に残っている。

サントリー美術館で開催中の展覧会「河鍋暁斎の世界」へ。

幕末・明治期に活躍した絵師・河鍋暁斎の作品を蒐集したイギリス在住のイスラエル・ゴールドマン氏の所蔵作品を紹介する展覧会だ。

半数以上が国内の展覧会では初めて公開される作品だそう。

一部の作品は写真撮影ができるようになっていた。

展覧会「河鍋暁斎の世界」
展覧会「河鍋暁斎の世界」
一部は写真撮影可能
一部は写真撮影可能
《地獄太美と一休》
《地獄太美と一休》

《地獄太美と一休》
今回の展覧会のキービジュアルとなった作品。骸骨の描写は、西洋解剖図に基づいたものだそう。
そして、これも解説に書いてあって気づいたのだが、三味線や扇も骨だけになっていたみたい。

《百鬼夜行図屏風》
さまざまな妖怪が夜中に練り歩く行進のことを百鬼夜行というそうだが、ここには、暁斎の創作妖怪がかなり登場しているらしい。
ねずみも紛れ込んでいた。
《百鬼夜行図屏風》
《百鬼夜行図屏風》
ここにねずみが!
ここにねずみが!
《猫又図》
《猫又図》

《猫又図》
三日月の夜、尾が2つに分かれた猫の妖怪「猫又」が、手拭いをかけて石灯籠の上で踊っている。
もとの状態をちゃんと知らなかったので、よくわからなかったが、猫又の妖力によって、印章も逆さまになってしまってるらしく、遊び心が溢れてる、

《蛙の人力車と蓮の電信柱》
こちらは写真撮影ができない作品だったが、ちょっと印象に残った。
明治2年に東京・横浜間に引かれた電信線と、明治3年頃に揚した人力車を描いている。当時最新のインフラと、暁斎の定番モチーフの蛙とのコラボレーション。以下も、写真撮影不可だった作品だが、皮肉めいた内容で興味深い。《三味線を弾く洋装の骸骨と踊る妖怪》
明治政府の近代化政策で流行した西洋風を皮肉った。洋装でシルクハットを被っているものの、後ろには日本刀が見え、いくら西洋風を気取っていても、本質は変わらないとでも言いたそうだ。《天狗たちの書画展観会》
鼻高々で「天狗」になっているのは、自慢のコレクションを持ち寄ってお互いに見せあう人々。天狗鼻がよじれて結び目ができている天狗もいる。美術品と知識をひけらかして、洗練された文化人を気取る人々を揶揄している…と解説にあった。

《群盲評古図》
目の見えない者たちが古物を評する…という、現在だとコンプライアンス的に問題がありそうな感もあるが、これは中国から伝わった画題だそう。解説によれば、宮営展覧会の審査員たちが純粋に作品を評価しない批判が込められているのかもしれない…という。

《月下骸骨宴会図》
暁斎の定番モチーフのひとつと言ってもいい、骸骨がまた登場。扇や三味線、酒の肴まで骨になってておもしろい。死んでもなお、酒を呑んで語らずにはいられない、骨まで染みついた人間の享楽主義を暗示しているという解説があった。畳目の跡が残っていて、どうやら畳に直接紙を敷いて即興的に描いたらしい。

Posted by ろん