8197 高齢者向けスマホの「分かりやすさ」と「不透明な対価」

PC・携帯・ネット

右上のLEDが消えなかった…
右上のLEDが消えなかった…

伯母のスマートフォンの設定を手伝っていて、違和感を覚えた。伯母が使っているのは、いわゆる「高齢者向けスマホ」だ。文字を大きくしたり、押しやすい物理ボタンを設けたりと、一見すると「分かりやすさ」を前面に押し出している。

しかし、それが真に「使いやすい」かどうかは、まったく別の問題だ。

以前から伯母に「本体右上のLEDランプがずっと点滅しているけれど、これが何を意味しているのか分からない」と相談されていた。

この機種に限らず、色や点滅のパターンだけで情報を伝えようとする設計は、説明書なしでは正体不明のシグナルでしかなく、不親切、あるいは「雑」な設計だと感じてしまう。

本体の設定画面をくまなく確認し、インターネットでも検索してみたが、結局その点滅の正確な理由は特定できなかった。

試行錯誤しているうちに点滅は止まったが、何が原因で、どう解決したのかが最後まで不明なままだ。

しかし、端末以上に深刻なのが、契約内容そのものの歪み…かもしれない。

伯母の利用状況を確認すると、通話もデータ通信も極めて少ない。

にもかかわらず、毎月1万円近い料金を支払い続けている。明らかに実態に合っていない。

これを是正しようと思えば、プラン変更や解約に伴う煩雑な手続き、そして再設定のために多大な手間と時間を奪われることになる。

その負担を思うと、今はまだ「見て見ぬふり」をせざるを得ないのが現状だ。

ここで憤りを感じるのは、通信事業者の姿勢だ。

事業者はユーザーの利用ログを把握しており、提供しているサービスが価格に見合っていないことを確実に知っているはずだ。

それにもかかわらず、不必要なオプションや高額なプランを放置し続けているし、”ギガが足りない?”みたいな広告すら打ってくる始末。

これは伯母に限った話ではないし、両親もそうだろうし、世の中の多くの高齢者が陥っている現象だろう。

もし、こうした「適切なサービスとは言えない契約」が通信事業者の利益の源泉のひとつになっているのだとしたら、それはあまりにフェアではない。

提供される機能やサービスに見合った正当な対価であれば納得もできるが、今の状況は、ITの知識格差を突いた不当な収益構造に見えてしまう。

便利さを届けるはずの技術やサービスが、その複雑さゆえに誰かを置き去りにし、不当な負担を強いていると思えてならない。

Posted by ろん