8190 宇都宮美術館 企画展「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち」
宇都宮美術館で開催中の企画展「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち ヴァルラフ=リヒャルツ美術館所蔵」を観賞。
ゴッホの代表作のひとつとされる《跳ね橋》は、日本での公開は約10年ぶりだそう。
そして巡回展でありながら、東京には来ないということもあって、けっこう貴重な機会かもしれない。
しかも他の巡回展よりも鑑賞料がかなり安く設定されているの嬉しい。
今日はとてもいい天気。美術館は、うつのみや文化の森公園のなかにある。

アスパラガスの東》1880年
つい先日見たばかりの、ウジェーヌ・ブーダンの作品も紹介されていて、知識がつながった気がした。
エドゥアール・マネ《アスパラガスの東》に書かれていたエピソード…価格より高く購入したコレクターの元に、マネ本人から「束から1本けていました」とアスパクガス1本だけの絵が届いたそうだ。
その1本は、オルセー美術館に所蔵されているらしい。

《森の風景》制作年不詳
解説に書かれていた内容が気になった。
1836年ー《ジュラ山脈を下る牛の群れ》が新古典主義への挑戦と見なされサロン落選。以降、二月革命で体制が変わるまで締め出され「偉大なる落選王」と呼ばれる。
これだけ見ても、作品そのものに対する評価ではなく、サロンは、あくまでも権威を最優先に考えていたのだということがよく分かる。

これも解説が気になった作品。
1891年~仕事と絵画制作を並行して行っていたが、10万フランの宝くじに当たり絵画制作に専念する
この金額が現在に換算してどれくらいなのだろう…と思って調べてみたら、諸説あるものの、3億から4億円相当らしい。

《エクス=アン=プロヴァンスの風景》1879年ごろ
こちらも解説が気になった作品のひとつ。
1874年一第一回印象派展、1877年の第三回印象派展に参加するも、批評家たちに酷評される。
1886年-4月、両親の許しを得てオルタンスと結婚。10月に父が死去し、爽大な財産を相続する。
1890年一以降、ピサロら旧知の画家仲間や美術批評家らによるセザンヌ作品の評価が高まる。
酷評が続いたあと、莫大な資産を相続し、その後評価が高まるなんて、ずいぶん激しく紆余曲折のある人生だ。

ロートレックも以前鑑賞したので、名前となんとなくの作風の認識はある。が、そのイメージと違って、とても穏やかな感じだったので、ちょっと意外だった。
企画展の名前になっているだけだって、ゴッホのコーナーだけ独立していた。
この作品のことについてはほとんど知らなかったが、ひまわり同様、繰り返し描かれたようだ。
初めて実物を鑑賞したが、パッと見た感じではあまりわからなかったが、よく見ると、絵の具をキャンバスにたっぷりと乗せ、筆跡がはっきりと残っていて、ひまわりと同じ感じなんだなとわかった。
こういった描き方をしているから、絵画でありながら、厚みがあって、どこか立体的に見えてくるが、これも狙いなのだろうか。
比較的こぢんまりとした展示ではあったが、印象派を起点とした美術運動の広がりを俯瞰することができて、とても興味深く鑑賞できた。



