8174 展覧会「歌川広重「名所江戸百景」最後の挑戦」

最初に浮世絵に興味を持ったきっかけが歌川広重の「名所江戸百景」だと思う。
実際に描かれた現地の様子を見に行くなどしたこともあって、思い入れは強いほうだ。
太田記念美術館で開催中の展覧会「歌川広重『名所江戸百景』最後の挑戦」を観賞。
シリーズ全120点を約8年ぶりに一挙公開だそうだ。
本展は5章の構成となっている。
それぞれ気になった作品を紹介したい。

第Ⅰ章 構図への挑戦
《亀戸梅屋舗》は、手前に極端に大きなモチーフを配した「近像型構図」は、フィンセント・ファン・ゴッホが模写するなど西洋美術に影響を与えたことは有名だ。
名所江戸百景を代表する作品だと言ってもいいくらい。この章で紹介されていた作品のなかで、《日本橋江戸ばし》、《はねたのわたし 弁天の社》も印象的だった。
第Ⅱ章 新しい名所の開拓
広重は従来の名所絵には指かれなかった新たな名所を数多く開拓。特に広重が力を入れて取り上げたエリアとして、目黒や王子、そして赤坂などが挙げられていた。
自分にとって特に身近なのは、王子で《王子装束ゑの木大晦日の狐火》 や《王子不動之瀧》など、いまでも描かれた光景を思わせる作品もある。

第Ⅲ章 名所に「今」を描く
当時の最新の世相がしばしば風景の中に描き込まれている。例えば《品川御殿やま》では黒船来航後の御台場建設のために削られた御殿山の崖がリアルに描かれている。”映える”構図だけを狙わず、当時の最新状況を盛り込もうというところが興味深い。





