8167 ふたつの幸運

街歩き,鉄道

取り壊し中の映画館
取り壊し中の映画館

3泊4日の日程は、終わってみればあっという間だ。帰路につくため、長崎空港行きのリムジンバス乗り場がある市内中心部へと向かう。

降り立ったバス停のすぐ近くで、解体工事中の現場が目に入った。

父に尋ねると、かつて映画館があった場所だという。

街の記憶が物理的に削り取られていく光景を横目に、新地中華街へ。

ここでどうしても手に入れたかったのが、福建の「麻花兒(マファール)」、通称「よりより」のお得用サービス品。

前回来たときも買っている。

通常品は東京でも手に入るが、このサービス品だけは現地でしか出会えない。

オープン前の福建
オープン前の福建

店に着くとシャッターは閉ざされていたので、開店時間まで待つ。10時ちょうど、ようやく開いたシャッターの向こうに、お目当ての品が並んでいるのを見つけた。

店の人によれば「ある時とない時がある」という幸運な巡り合わせだったようだ。

空港へ向かい、軽く食事を済ませてから長崎を後にする。

雲の隙間から見えた関西国際空港
雲の隙間から見えた関西国際空港

行きに続き、空の上からは雲の絨毯しか見えず、眺望を楽しめなかったのは少し心残り。

でも、多少雲の隙間から、明石海峡大橋や関西国際空港などがちょっとだけ見えた。

多少揺れたが無事に羽田空港に到着。

ここからは池袋行きのリムジンバスに乗車。

復路は渋滞に巻き込まれることもなく、予定より20分も早い到着。ここで父と別れ、帰宅のためにホームへと急ぐ。

乗り換えの列車を待っていると、列車接近のアナウンスが流れた。

初めて見た「East i-E」
初めて見た「East i-E」

行き先も種別も告げられない不思議な案内。

怪訝に思いながらホームの端に目を凝らしたとき、目の前にやってきたのは、電気・軌道総合試験車「E491系(East i-E)」だった。

たった1編成しか存在せず、運行ダイヤも公開されていない。

新幹線のドクターイエローよりも遥かに遭遇率の低い、まさに幻のような車両だ。

旅の終わり、駅のホームで出くわしたこの予期せぬ光景に、よりよりに続いての幸運に恵まれた長崎への旅行であったと、ちょっとした高揚感を覚えた。

Posted by ろん