7867 TRY舟旅通勤(天王洲アイル五反田航路)

東京都が実証実験として、天王洲アイルと五反田を結ぶ航路の運行が始まっている。
以前から、乗ってみようとは思っていたが、忙しかったのと、乗ろうと思い立ったときに、満潮で運休しているなど、タイミングが合わなかった。
しばらく機会を逸していたが、今日はようやく乗ることができた。
乗り場は、天王洲アイル駅からすぐの場所で、トイレ付の空調完備の待合室もある。
19時ちょうど出航で、それに合わせて乗客が集まり始める。
結局、自分も含めて乗客は6名だった。
1名を除いて、全員が予約して乗っていた。
定刻通りに出航。
天王洲には何度も来ているが、運河から見る景色は当然初めてだし、運河や川がどのようにつながっているのか、いまいち位置関係がわからないでいた。
天王洲をぐるっと回り込むようにして、目黒川へ。
ここからは、まっすぐ目黒川を進む。
旧東海道が通る品川橋、かなり上空を横切っているのが京急新馬場駅だ。

それぞれの橋はLEDでライトアップされていて、とてもきれい。イラストが描かれた橋もあって、この要津(ようじん)橋は、恐竜だった。
化石がでてきたみたいな由来があるのかと思ったら、近くに恐竜がたくさんいる公園があるということらしい。
どの橋も水面から高さがギリギリで、係の方からは、立ち上がらないようにとの注意があった。
船に屋根のないのもこういう理由なのだろう。
中盤以降は、次々と鉄道関連の橋をくぐる。
なかには、中央リニア新幹線のトンネル建設残土を運搬するベルトコンベアの橋などもあった。
橋の名前の由来の多くは、その地域の歴史そのものだったりする。
森永橋は、かつてこのあたりにあった森永製菓の工場の従業員のために作らえた橋だそう。
工場の多くは、再開発されて大崎のビル群となっている。
山手線の線路は先程くぐったばかりだが、グルっと回って北上する線路をふたたびくぐる。
せっかくなら、橋をくぐる直前で電車とすれ違いたいものだが、意外とタイミングが合わない。
橋をくぐっている最中に、轟音を立てて通り抜けていくことが多かった。
橋の形が由来のK字橋をくぐると、終点の五反田はもう目の前。
30分弱で五反田リバーステーションに到着。
時刻表では19時35分とあったから、数分ほどの早着となった。
東京都としては通勤の用途を考えているようだが、満潮のときには運休とか、こうして屋根のない船だと雨のときはどうするのか…とか、課題はかなり多そうに感じた。
一方”観光”としては、かなり満足度の高い舟旅だった。