7707 フジテレビ問題
フジテレビで、かなりの数のCMが、ACジャパンに差し代わっていると話題になっている。
特に見るつもりはなかったのだけど、テレビをつけてみたら、すぐにACジャパンの広告を見ることになった。
他局のニュースでは、多くの企業でフジテレビでのCMを差し止める動きが出ている伝えていた。
それにしても、昨日行われたフジテレビ社長の記者会見がひどかった。
中居正広の性加害報道に端を発した一連の騒動は、街の景色を変えるだけでなく、いよいよフジテレビの会社の業績をも左右するほどの大問題となりつつある。
昨日の記者会見のゴタゴタは、会見行われると報道されたときから容易に想像できたことだった。
今後立ち上げるのが、第三者委員会ではなく、”第三者の弁護士を中心とした調査委員会”とするところをはじめ、ツッコミどころ満載の内容だった。
おそらく、フジテレビは、すでにこの問題のすべてを把握しているものの、認めるわけにはいかないから、どのように穏便に済ませられるかということだけ熟考し、結論が出ていないという状況なのだろう。
だから、株主からの指摘のうち、いま対応できる「記者会見を行う」という事実だけを必要としたのだ。
だから記者会見の対象は、会見場にいる記者たちでも、決して視聴者でもはないし、ましてや加害者でも被害者にも向いていない。
あくまで株主とスポンサーに対して行われたものだ。
だから、内容なんてないのだけど、結局、火に油を注ぐ結果となった。
はたして、この問題の落としどころは、どのようなものになるだろうか?
さすがにネットで叫ばれているような”放送免許取り消し”のようなことはあり得ないが、スポンサーがつかない状況が続けば、株価の下落は避けられず、間違いなく経営問題に発展することになる。
フジテレビと切り離された第三者委員会による調査は避けられないし、小手先の対処では決して済まされない。
もちろん、経営陣の刷新は必要だが、生え抜きではダメで、まったくの畑違いの業界から招聘するしかない。
また、コンプライアンスの徹底にしても、ただ宣言するだけとか、社員教育といったレベルでは済まされず、これまででは考えられないようなレベルまで昇華させないといけない。
たとえば、従来の芸能界における慣習を一切断ち切るといったレベルだ。
いわば、会社全体で”解体的出直し”を図るところまでいって、ようやくスタートラインに立てる
初動から対応を誤ったとも思えるが、旧来の習慣が永遠に続くわけもなく、どこかで、今回のような状況になることはわかっていた。
この問題が小手先だけで対応ができなくなった時点で、必然となったのかもしれない。